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デスノ脱出こじらせ感想〜新生キラが目指した新世界とは何だったかのか〜

リアル脱出ゲームフェスティバルお疲れさまでした。
しっかり考えて能動的にガンガン行けばめちゃくちゃ楽しいフェスだったんじゃないかと思います。

私は極度の人見知りなのと自分から色々声がけしたり積極的に絡みにいくムーブが苦手なので、のんびり落ち着いて隅っこで謎を解きながら自分のペースで過ごす平和なフェスでした。
それでも「なんか盛り上がってる感」をつねに肌で感じ続けるフェスという熱量ある空間は大変刺激的でした。(声をかけてくださった方々本当にありがとうございました…!)

あと!トキキル031やSUZURIのシャツを着てくれている人を何人も目撃できたのは最高でした!
自分が考えた服を着ている人に結構な頻度ですれ違うという体験は、恥ずかしさもありつつ「何とも言えない感動」がありましたね…超感謝…。泣ける。細々とモノづくり続けてて良かった。

今回のフェスで私は1日目と2日目の2日間参加で、優先券3枚×2日の6コンテンツを遊びました。

・新生キラの謀略からの脱出
・怪獣9号潜む防衛隊員選別試験からの脱出
・キメラアント襲来するハンター試験からの脱出
・リアル忘れ物探偵と1万人の中に消えていった歌声
・謎ノフェスティバルからの脱出
・ふしぎバスターズ THE REAL in 幕張

この6コンテンツの感想を何回かに分けて書いておこうと思います。
(計画性に乏しいのと列に並ぶことが大の苦手なので当券でアレコレすることは断念しました……リアル謎検やりたかった…)

ちなみに初日で感じたフェス自体に対するアレコレはこちらのnoteに書いています。

ここで書いた「もっとこうしてほしいポイント」が2日目、3日目ではいくつか改善していたのは驚きました。本当に偉い。お疲れ様です。

さて、フェス公演感想の第一弾は「新生キラの謀略からの脱出」です。

いつも通り具体的な謎の内容に関するネタバレはありませんが、雰囲気やテイストについては結構触れていますので完全にフラットな気持ちで再演に挑みたいという方は参加後の閲覧を強くオススメします。

前回の謎解き公演感想評はこちら


新生キラの謀略からの脱出の感想


まず結論

満足度65/100点
あの広い空間と役者陣をフルに使った「フェス特別演出」は圧巻。
TMC再演は「小ホール」で「緊迫感溢れるドラマ映像」になるようなので、「臨場感溢れる捜査本部」を見事に演出した今回のフェス仕様で遊ぶことができて心から良かったと感じています。映像主体になると大きく雰囲気は変わりそうなので、TMC版も可能であればリピーターとして遊んでみたいですね…。

ただ感想ツイートにも書いたとおり、全体的に私はそこまで乗り切れませんでした…。好きな要素もありますが同じくらい嫌いな要素も多く、良くも悪くも感情を振り回されました。
全体を見ると「デスノートの体験型イベントショー」としては良かったですが、「体験型謎解きゲーム」として見ると好みのタイプではありませんでした。

過去作の呪い

デスノート×リアル脱出ゲームは「新世界の神からの脱出」と「デスノート・ザ・エスケープ」という超スーパーウルトラ名作があり、デスノとのコラボはどうしてもそれらと比較をしてしまう辛さがあります…。
他の公演と比較するのは良くないと思いますが…この2作が自分に与えた影響があまりにも大きすぎて……。

この2作は「デスノート体験」「謎解き体験」どちらをとっても自分の好みど真ん中であり、なんならこれらの公演があったから今の自分の「こじらせ謎解き観」が完成したと言っても過言ではないんですよね。完全にこじらせられました。狂わされた。デスノートは人を狂わせる。

そんなこともありまして、今回の感想はイベントとして「良い」「悪い」よりも、かなり偏った自分の「好き」と「嫌い」をベースとした「超こじらせ話」になりますのであらかじめご了承ください。いつも以上に飲み会テンションなので、例のLのように「何が何だかわからない…」となる可能性大です。

話を戻しまして、今作「新生キラ」を遊んで感じたポイントをまとめると

【よかったポイント】
・緊迫感溢れるこだわりの演劇
・プレイングを邪魔しない演出
・原作との程よい繋がり感
・ヒリつく難易度

【気になったポイント】
・巻き込まれ感が薄い
・頭脳戦要素が薄い
・推理の面倒さが「楽しさ」に繋がり辛い
・平凡なトリック
・机イスなしは辛い
・演劇以外でのリアル体験要素の薄さ

です。
基本的に芝居や動画などの「演出」が盛り上げる「リアルタイムの事件感」は大変濃厚で面白い体験でしたが、頭脳戦としての「謎解き」や「駆け引き」は残念ながら結構大味に感じてしまいました。
よい公演だとは思うんですが、色々と拗らせまくった自分としては乗り切れない部分も多く…。

まずは良かった点からの振り返りです。

良かったポイント

・緊迫感溢れるこだわりの演劇

フェス特別演出である、実際のキャストたちが目の前で繰り広げる演劇パートは素晴らしいの一言。OPからググッと世界観に引き込まれ、開演前のフェスのお祭り感漂うワイワイした空気が一瞬でキリッと引き締まるあの感覚、これからキラとの戦いが始まるという緊張感、すごくすごく良いです。素晴らしい。ステージ上だけでなく高低差のある空間や会場の特性をうまく使った演劇パートは目を見張る物がありました。あの迫力と安定感は「普通の店舗スタッフ」では到底再現できません。
会場は幕張メッセだし、ちょっと外してしまうと「チープなごっこ遊び」にもなってしまうところを、ちゃんと緊張感たっぷりに演出していたと思います。拍手!

・プレイングを邪魔しない演出

演劇を軸とした骨太な各種演出を効果的に取り入れることで、ゲーム中も「リアルタイムの事件感」がしっかり演出できていたと思います。
このゲーム中演出ってくどすぎたり、いちいち謎を解く手を止められるとゲームテンポが悪くなってグダグダになりますが、今作はとても良い塩梅だったと思います。プレイングを邪魔せずに場の緊張感を維持しつつ展開を作る極上の演出だったかなと。

・原作との程よい繋がり感

個人的に熱かったポイント。とある登場人物の設定の「原作とのほどよい繋がり」がデスノートの後日談としてめちゃくちゃ良かった。本当に些細な部分ではあるんですが、原作完結からだいぶ時間が経ってから作られた物語として、かなり良い立ち位置のキャラだったと思います。
こういう原作との繋げ方が大好物なんですよね……。原作の積み重ねパワーが加わって一気にイベントに深みが出る。冒頭〜OPのこのキャラのセリフだけで熱すぎて涙が出そうになりました…熱い。熱すぎる。最高。

・ヒリつく難易度

最近はコラボ系公演だと全体的に難易度が下がりがちな傾向がありますが、今作はしっかりと難しく手応えのある内容でした。謎解き経験がかなり豊富な方であっても、なかなかに手こずる謎だと思います。
頭脳戦漫画の金字塔であるデスノートとのコラボなのに謎解きが簡単すぎるのは「なんか違う」と思うし、難題に挑むからこそ作れる体験があると思うので、このヒリつく難易度感は大変良かったですね。できれば「ハンター試験」も「難しめ」の方が原作体験的には良いと思うんですが……まぁ、こっちは色々な事情で仕方ないですね…ふむぅ。
難しいぶんヒントサイトはかなり充実していると思いましたし、ZEPP公演的な「時間経過によるヒントへの誘導」は丁寧に行われていたと思います。

つづいて「気になったポイント」です。

気になったポイント

・巻き込まれ感が薄い

一番致命的なのがココでした。この「巻き込まれ感」については先日簡単にnoteに書いたところなので、よければそちらも併せてどうぞ

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