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巻き込まれ体験が好き

「物語体験」という言葉。
謎解き公演によく参加する方なら何度も聞いたことがあると思います。

誰が最初に言い出したのかは定かではないですし、本noteはそれを改めて定義するというような固い話をするワケでもないです。
自分の物語体験の原体験にまつわるちょっとした思い出話をしたいと思います。
※「物語体験」については三月さんのnoteでの言語化が好きなので読んでみてください。

物語を体験した最初の日


ここ10年くらいで謎解きイベント、イマーシブイベント、ARG(代替現実ゲーム)などの、物語体験ができる体験型イベントが急増したと思います。

子どもの頃からずっっと貪っていたスクリーン、本、ゲームの中で輝いていた「虚構の物語」。その世界に実際に入りたいと思い、幼少の頃からアタマの中で空想(という名の妄想)を繰り広げた夢のような体験。

このような体験は現代では先述した体験型イベントという形でカジュアルに楽しめるようになりました。

では、自分が最初に「物語の世界に入った」ような体験をしたのは何だったか。原体験はなんなのか。

記憶を掘り起こしていく間もなく、自分にとってそれは明確で。
それは「テーマパークのライド」です。

幼少期、東京ディズニーランドで体験したスター・ツアーズこそが、自分の最初の「物語体験」だったと思います。
※当時はまだアドベンチャーズコンテニューにリニューアル前

当時はまだ小学校2~3年くらいだったと思うんですが、マジで衝撃的で本気で怖かった記憶があります。あのトラクタービームでグワーーーってなるところとか今でも覚えてます。超怖い。
テープが擦り切れるほど見ていたあのスター・ウォーズの世界に本当に入ったんじゃないかと。

このテーマパークのライド(ダークライド系)って、多くが「巻き込まれ体験」だと思うんですよ。

巻き込まれ体験

一般人である自分(乗客)が何か乗り物に乗って、「安全なツアー」的なものに参加したらアレコレ起こって大変な事件に巻き込まれる系ライド、良いですよね。本当に好き。海外事情とかはわからないし全然知識もないにわかですが、昔から本当に好きで好きで好きなんですね。

今はクローズしちゃいましたけど、USJの「バック・トゥ・ザ・フューチャー・ザ・ライド」がオールタイムベストです。

キューラインでの世界観説明、プレショーからの乗車までの導入、そして乗客とドクがつねにコミュニケーションを取りながら展開する大冒険。もう完璧すぎますね。本当にクローズしちゃったのが惜しい…。
「その扉の向こうにデロリアンがある!」ってドクから説明されて、実際に扉が開いたら本当に乗れるデロリアンがあるんですよ。なんて素晴らしいんだ。ストーリー的に「参加者が乗る理由」もあるし、本当に非の打ち所がない。

基本的にライドは「受け身」で乗っているだけで終わるため、能動的にアクションをして物語に干渉していける「体験型イベント」と比較すると「主人公体験」的側面は薄いかもしれません。
でも、だからこそ、誰でも平等に物語に入り込めるハイクオリティなテーマパークライドの「巻き込まれ体験」には普遍的な魅力があると思います。

そもそも「巻き込まれ体験」って物語体験の手法としてはめちゃくちゃ強いんですよね。
「あなたは勇者です!」みたいに役割を振られてなり切るようなことは少なく、「なんやかんやこの施設を訪れた一般人」的なノリで、等身大の自分のままフラットに物語に入っていける

これって謎解きイベントにおける自分が好きな建付けでもあります。
ただの一般人である参加者を「謎を解かないとヤバい危機的状況」が起こる物語に引き込むには「巻き込まれ体験」を作るのがかなり効果的。
なんかしらんけど事件に巻き込まれた!なんとかしないとヤバい!ってのがシンプルにして最強の没入手段。

巻き込まれ体験、いいよね。
今日はそんな話でした。


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