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手の届かない男。

昨年よりキッキボクササイズジムに通っている。

ブラック企業勤めのストレスから+20㎏という驚異の肥満体型へ変化を遂げた私が、重い腰を上げてジムに通うことにした。

そのジムはカースト上位の女子たちが通うようなイケイケな雰囲気で、体験レッスンを受けに訪れた私は、早くも場違いなところに来てしまったと後悔した。

しかも、私が体験で参加するレッスンを担当する講師はめちゃくちゃイケメン。ジャニーズと三代目を掛け合わせたような、非の打ちどころがない超絶イケメン。

これからめちゃくちゃに汗をかき、化粧が崩れまくって醜態をさらすことが容易に予想されるのに、イケメンを講師によこすとはマジ許すまじと思いながら教室に入った。(めちゃくちゃな言い分)

レッスンはクラブ風ミュージックに合わせてサンドバックを打ち込むというもの。なかなか激しく、リズム感皆無の私はレッスンについていくのに精一杯だったが、それでもなかなか楽しかった。

曲と曲の間に水分補給の休憩時間があり、そこで息を整えながら『楽しいけど、まだまだ場違い感が拭えんな…』と考えていた私。そこに、イケメンインストラクターが近づいてきて一言。

『みんなの真似してくれれば良いからね(にこっ)』←超絶イケメンスマイル



(*´◉◞౪◟◉)←わい


雰囲気を出すために暗くされたスタジオに、目の前にイケメンの輝かしい100点満点のスマイル…

教室内の雰囲気もあって、久しぶりに変な気分になり思わずずっきゅーん

結局、そのままジムに入会することにした私。今だに雰囲気には慣れないが、体験レッスン後は女性インストラクターも在籍していると知って、女性インストラクターのレッスンをメインに現在も楽しくジムに通っている。

たまにそのイケメン講師をジム内で見かけるのだが、私のように彼に心を奪われた女性は多くいるようで、カースト上位らしき女子たちが彼に積極的に話しかけているのを度々目撃する。もちろん生粋の陰キャラの私にはそんなことはできず、挨拶程度で精一杯。いい年して好き避けするチキン。ダサすぎる。

私には手の届かない存在の彼だが、あの時のときめきをありがとう…

心の中でそう密かに彼に感謝しながら、今も減量に励んでいる。


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