カレイ

実際にあったパチスロでの出来事を小説化していきます。 破滅、破綻の人間模様から、ほっこ…

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実際にあったパチスロでの出来事を小説化していきます。 破滅、破綻の人間模様から、ほっこりする家族愛まで、様々な内容でお届けします。 稼働の合間に、稼働中でも、お昼休みに、就寝前に。 どうぞ、お楽しみください!

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  • 60歳からパチスロ専業を目指した男の話

    生活能力が欠如した61歳、川野藤吉の新たなる挑戦。定年後にも関わらず、襲い掛かる金銭トラブル。彼を苦しめたギャンブル依存症。にも関わらず、パチスロで生活苦を乗り越えようとする初老川野藤吉に未来はあるのか…。

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転載のお知らせ

新作「パチスロ風俗」の内容が過激な為、投稿媒体を変更致しました。 ご覧頂ける方は、下記リンクより閲覧頂けると幸いです。 前作「60歳からパチスロ専業を目指した男の話」も移転しております。 移転先「カクヨム」 https://kakuyomu.jp/users/pachislo_novel/works

    • 60歳からパチスロ専業を目指した男の話【最終話】

      第1話はこちらです⇒https://note.com/pachislot_novel/n/ndeb099c26792 前回はこちら⇒【第⑥話】 次回は最新作『パチスロ風俗』を連載します!内容が過激な為、他媒体検討中です。追ってお知らせ致しますので、よろしければTwitterフォローの程、宜しくお願いします。7/17(金)公開予定! ”青年”は、藤吉へわかりやすく期待値稼働を教えた。 収支を必ずつけることや、目押しの必要がない機種の狙い目、ヤメ時など。 解析を理解させようとは

      • 60歳からパチスロ専業を目指した男の話⑥

        第1話はこちらです⇒https://note.com/pachislot_novel/n/ndeb099c26792 前回はこちら⇒【第⑤話】 次回⇒【最終話】 打ち子の”青年”が、軍団を率いていた”若者”の素性を語った。 どうやら軍団内では相当嫌われているらしい。 それでも、パチスロの実力は折り紙付きらしく、バイトのしない大学生や、働かないスロニートなど、 ”若者”が判断する台を打つだけで日当を稼げる為、文句はあれど打ち子が途切れることはなかった。 ”青年”は”若者”に

        • 60歳からパチスロ専業を目指した男の話⑤

          第1話はこちらです⇒https://note.com/pachislot_novel/n/ndeb099c26792 前回はこちら⇒【第④話】 次回⇒【第⑥話】 「は?」 聞き慣れない威圧的な言葉に藤吉は尻ごんだ。 「あ…あの…。実はわたし、お金に困ってまして…その、いつも出しているようなので…コツなどありましたら教えて頂きたいな…と…」 ひとしきり動揺を見せた藤吉はヘラヘラと笑った。 若者は、藤吉の様子をゲラゲラと笑い散らかしたが、親身な表情を見せる。 「ああ、少

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        • 60歳からパチスロ専業を目指した男の話
          7本

        記事

          60歳からパチスロ専業を目指した男の話④

          第1話はこちらです⇒https://note.com/pachislot_novel/n/ndeb099c26792 前回はこちら⇒【第③話】 次回⇒【第⑤話】 被害届は出さなかったのではなく、出せなかった。 特殊詐欺事件の被害者は、羞恥の意識が作用し、被害届を出しにくい心理状態となる。 「騙された年寄りがばか」「惨めでかわいそう」など、 世間体を気にするあまり、泣き寝入りするケースも多い。 実際の被害総額は、公表値の5倍に達すると言われている。 藤吉夫婦も、その類だ。

          60歳からパチスロ専業を目指した男の話④

          60歳からパチスロ専業を目指した男の話③

          第1話はこちらです⇒https://note.com/pachislot_novel/n/ndeb099c26792 第2話はこちらです⇒https://note.com/pachislot_novel/n/nd6ce0285a840 日本国内での感染症も落ち着き、緊急事態宣言が解除された。 パチンコ店は一斉に営業を開始し、藤吉のしがない日々は元に戻っていた。 相変わらず、月々の小遣いを散財する日々。 消費者金融にまで手を出すことはなかったが、知人に金を借りることはしばしば

          60歳からパチスロ専業を目指した男の話③

          60歳からパチスロ専業を目指した男の話②

          第1話はこちらです⇒https://note.com/pachislot_novel/n/ndeb099c26792 第3話はこちらです⇒https://note.com/pachislot_novel/n/nb2dfc8809d81 老年期を迎え、夫婦関係は落ち着くかと思われた。 若い時から藤吉は妻との夫婦喧嘩が絶えず、家庭内不和は日常茶飯事だった。 原因はパチスロ。 月の給料の使い込み、お小遣い制を余儀なくされた藤吉は、消費者金融にまで手を出した。 それでも妻は、あの

          60歳からパチスロ専業を目指した男の話②

          60歳からパチスロ専業を目指した男の話

          コロナウイルスの自粛期間中、某所で営業を続けるパチンコ店があった。 自粛期間中にも関わらず、客は長蛇の列。普段、閑古鳥が鳴くような店でさえ、客足は途絶えない。 市が協力要請に応じない店舗を「公表」という形で、「要請」「指示」に踏み切ったが、 皮肉にもそれが宣伝効果となり、さらなく集客効果をもたらした。 県外から訪れる客も珍しくない。 川野藤吉(かわのとうきち)は御年61歳だ。 1年前に中小企業を退職し、現在は現役を退いている。 彼もまた緊急事態宣言が発令される中、県外より

          60歳からパチスロ専業を目指した男の話

          パチ屋のおじさんが起死回生の景品を獲得した話

          マイジャグラーでBIG、胃で食べ物。2つを消化した私の脳は、完全なる排便の司令を下し、完全なる便意をもよおし、トイレへ立たざるを得なくなっていた。 トイレにて。 ひとりの男と出会う。 彼は白髪混じりの角刈りで、ひどく汚れた眼鏡。薄汚れた作業着をだらしなく着込んで、勢いよく痰を吐き出した。 ぺチャっと男性用便器から不快音。 彼は完全におっさんだった。 おっさんは、誰しもなりたくておっさんになるわけではない。 うどんや和菓子が、年追うごとに好きになるよう、ジャグラーや海物

          パチ屋のおじさんが起死回生の景品を獲得した話