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#Staff Note

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日々PARADISE AIRの運営に邁進するスタッフによる、長めのつぶやき。不定期・思いついたら更新。
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記事一覧

【松戸らしさはどこにある?PARADISE AIRの介入度合いが難しい】LONGSTAY Program 2019|エンリコ・フロリディア(bi-)リサーチ滞在中のスタッフの議論メモ

2019年のPARADISE AIRのロングステイ・プログラムでは、605件の応募が集まり、その中から選ばれた3人組のアーティスト・グループ「bi-」を招へいしました。 2019年7月から8月にかけて、「bi-」メンバーのひとり、エンリコ・フロリディアは事前リサーチのために松戸で短期滞在を行ないました。その際のミーティングとPARADISE AIRスタッフ内に起こった議論のメモを公開します。 ※実際の実施内容とは異なる部分があります。また、杞憂に終わった心配もありました。プ

113_芸術文化業界で会計の仕事をしたい人、募集します

※2020/5/31追記 おかげさまで大勢からのご応募いただき、募集・選考を終了いたしました。 とはいえ興味ある方がいらっしゃったら、長期的な今後のお互いの展開を一緒に考えられたらと思うので、ご連絡くださいませ。 ーーー以下、もともとの投稿ーーー 会計という仕事で、演劇や現代アート、アートプロジェクトなど、芸術文化の世界のお金を現場の人と一緒に動かしていきませんか。表現と文化のためのバックオフィス「countroom(カウントルーム)」では、【週2日/月10万円】ぐらいか

【作品を観るための選択肢を増やすこと】コンテンポラリー・パンク・オペラ"4.48 PSYCHOSIS"|「応援チケット」顛末

「劇場」では、お客様に見ていただいて初めて「作品」が生まれます。 そして「劇場」は、お客様に「楽しい時間」を過ごしていただくためにあります。 しかしながら、昨今の新型コロナウィルス感染症の拡大を受け、多くの劇場が作品を生み出せなくなり、同時にお客様が劇場で作品に出会う可能性も奪われてしまいました。 この2つの喪失をさせないために、コンテンポラリー・パンク・オペラ『4時48分 精神崩壊』の創作に関わっているメンバーと話し合いを続けてきました。 ひとつは、この作品を幻で終わらせ

世界のアーティスト・イン・レジデンスから| 台湾編 1

台湾にあるアーティスト・イン・レジデンス"Bamboo Curtain Studio"(以下BCS)は活動開始から今年で25年を迎える。5年おきにアニバーサリーとしてこれまでの活動を包括するようなイベントを開催しており、今回ゲストスピーカーとして日本からPARADISE AIRが選ばれ、台湾でプレゼンテーションとワークショップを行ってきました。2回に分けて今回の滞在の報告をします。25年を迎えたBCSと7年目を迎えるPARADISE AIR。今回はBCSの紹介とともに、彼らの

noteの告知

2020年2月末に「noteを始めました」の告知のために書かれたテキストです。新型コロナウイルス感染症拡大予防のため、全国規模での学校休校やイベント・公演の中止、リモートワークの推奨が行なわれた時期であったことをご留意ください。 PARADISE AIRでnoteを始めました。 https://note.com/p_air −− このnoteはアーティスト・イン・レジデンス「PARADISE AIR(パラダイスエア)」がコレクティブなメンバーで運営されていることから生まれ

re:member

2016年から僕はロングステイプログラムの映像を作っています。 松戸で過ごした日々を、たっぷりと詰め込んだその映像は、スタッフ間では「バイバイ動画」と呼ばれ、いつもはアーティストが帰国する日や、帰国したあとにそっと、動画のリンクをアーティスト本人に送りつけています。 外から見たら活動の記録として毎年作っていると思われているかもしれませんが、実は僕にとってこれらの映像はアーティストに向けたプレゼントなのです。そう、ただ単に個人的なエールを贈るものとして映像を作っています。結果

【多様性をただ謳うだけでなく、バラバラであることをポジティブにつなぎとめている場があるとしたらその中心には何があるのか】PARADISE HOUR(2017)|オープンスタジオ レポート

2017.09.30公開のレポート記事を再掲します http://paradiseair.info/activity/2017/09/30/6647 PARADISE HOUR 日程:2017年9月3日(日) 時間:13:00~19:00 会場:PARADISE AIR 展示・ワークショップ:クリストフ・トラッカー、ミンウー・リー、黒木晃、他 9月3日(日)はPARADISE AIRのオープンスタジオ「PARADISE HOUR」が行われました。 アーティストは日ごろか

Let's 体験!!2017

PARADISE AIRの夏はワークショップの夏、今年もやって参りました。NPO法人まつどNPO協議会の主催する夏のボランティア体験講座「Let 's 体験!!」。松戸市に住む中高大学生向けに、PARADISE AIRでボランティアを行って頂く活動です。2016年の様子はこちらをぜひご覧ください。昨年は内容をばっちりレポートしたので、今年はどうやって内容を考えているかなど、企画の側から少し書いていこうかと思います。 アイデアのはじまり 個人的な話ですが、今年の2月にア

Let's 体験!2016

この夏、はじめて中高生向けにパラダイスエアの活動を体験していただくというワークショップ企画「Let's 体験!2016」を行いました。 いつもアーティストがやってくるたびに私たちスタッフが松戸の案内をします。生活に必要なスーパーやお気に入りの場所、公園、江戸川、飲み屋さん、紹介する場所はスタッフによりそれぞれで、その違いこそが実は面白いところです。いい意味でムラがあり、その人が何を松戸で重要としているのか。それがルートから浮かび上がってくる気がしています。ちなみに僕は必ず松

LONGSTAY Program 2016を終えて

今年度のロングステイ・プログラムがアーティストの帰国をもって無事終了しました。これから、ドキュメントなど活動のまとめの作業もありますが、ひとまず大きな区切りを迎えたような感覚です。写真や映像で記録をしていてやっとクランクアップしたような気分、とでもいいましょうか。 「START」という公募テーマを掲げ、今回一体何がスタートできたのか。テーマを掲げた自分に問います。実際に準備やテーマ出しから数えると昨年の春から動いていたので、いろいろな感情が入り混じります。何がよかったのか、

START

PARADISE AIRではロングステイ・プログラムという約3ヵ月松戸に滞在し、制作を行うプログラムを毎年行っています。今年度のアーティスト1名を8月29日に公開審査会にて最終決定します。決定してからこの話題は書こうと思ったのですが、決まっていないワクワクした状態でやっぱり書いてみようと思います。 まずアーティストの応募にあたり、毎回テーマを設定しています。過去には「HEAR」「HERE」「PRESENT」などのテーマがあり、それを基に総合的に判断しアーティストを決定してい

公園

子供の頃は砂場遊び、ブランコ、かけっこ。大人になってからはダンスを踊る、ベンチにただぼーっと座る、ただ横切る。 ふと、自分は公園というものを定型文のような使い方をしてこなかったと、文字にして思う。いや、みんなそうか。それでも公園という場所は、避けては通れないものである。何かしら誰の記憶の中でも公園にまつわる出来事はあるだろう。今回のコーディネートはちょっと個人的に不思議だった。当たり前、と思っていた景色はどうやら違ったようだ。それを気づかせてくれたのはアーティストだった。見