day 5 Wish

day5のテーマは"A song that needs to be played loud"。最近のこの感じでクラブとかライブハウスで爆音の音楽を聴いたりヤバイ低音に体が揺さぶられるみたいな経験もできずにフラストレーションを抱えていますが、家の中で周りの住民に怒られない程度の音量で楽しむ事でなんとかやってます。

Nine Inch Nails - Wish

Nine Inch Nailsの"Broken"からWish。Nine Inch Nailsは精巧に練り上げられたノイズというか轟音に感じる。mixiとかで見た情報なのでソースがはっきりしてないけどThe Download SpiralとかThe Fragileの時期、トレント・レズナーはまずエフェクターをかませてアンプから出した音を録音してそれにエフェクトをかけてスピーカーから出してそれを録音してみたいな作業を繰り返してこうした音を作っていたらしい。事実は分からないけどその職人気質というか姿勢はいかにもトレント・レズナーっぽいエピソードなのであながちあり得ない話ではないと思う。

この曲が収録されているBrokenはインタースコープ・レコードに移籍する時期に出たEPなんだけど、そのNine Inch NailsのTVTからの移籍にはインタースコープの設立者であるジミー・アイオヴィンの尽力によるものが大きかった。Dr.Dreとジミー・アイオヴィンという今の音楽を語る上で欠かせない二人のキャリア初期(Dr.DreはN.W.A時代からジミー・アイオヴィンはエンジニア下積みの時期から)からBeats設立に至るまでを描いたThe Defiant Onesというドキュメンタリーがあって、そこでもNine Inch Nailsの移籍はジミー・アイオヴィンの先見の明と売れると思う音楽に対する熱量を感じられるエピソードとして象徴的に描かれているのでNetflixに加入している人は是非見てみて欲しい。

A Tribe Called Quest - Scenario

A Tribe Called Questの"The Low End Theory"からScenario 。アルバムタイトルはLaw and Theoryからのもじりなんだろうけど、ぼく自身はATCQによってマッチョイズムの抜けたヒップホップというものの存在を知りジャンルとして好きではあったけど、雰囲気が合わないと思ってたヒップホップの本当の意味での奥深さというか端的にいえばどんな者に対しても居場所を与えてくれる可能性を彼らから感じ取って本格的にヒップホップを好きになった。また、ジャズを聴き始めたのは完璧に彼らの影響でいまだにジャズレコードを漁る時にATCQがトラックに使ってたものを探したりする。

彼らはジャズを元ネタにするジャジーヒップホップの初期の人たちだけどウッドベースによるベースは808のベースともまた違った揺れ方をする。クラブでATCQとかThe Pharcydeがかかった時の心地よさはまさしく音楽に身を委ねるみたいな感覚で本当に楽しい。ジャジーヒップホップから今のチルアウト系のトラックにつながっていく流れを考えた時に確実に重要なアーティストになってくると思うしヒップホップというもののとっかかりとしてはめちゃくちゃ聴きやすいと思うのでよろしくという感じだ。

金銭的余裕のなかった初期の彼らはトラックを作る際にレコードからのサンプリングして作ったループをカセットに録音してそれをそのままトラックとして使用していたりしたらしい。そういう点でも今のlofi系のトラックのチリチリ感とかを意図せずして生み出してる(意図してたかもしれないが)のが面白かった。あと彼らと関わりもあり且つ"Find a Way"という曲で自身の"Technova"がサンプリングされたTEI TOWAによるATCQのエピソードが当時のエピソードであったりエンジニア面での話を含んでて面白いです。

kid fresino先生もミュージックはデカくかけるべきだろって言ってる事だし早くデカイ音聞けるようになりたいね

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