パズドラはなぜeスポーツで伸び悩んでいるのか

 全世界で7,000万ダウンロードを超え、国内でも最もダウンロードされたゲームの1つ、パズル&ドラゴンズ、通称パズドラ。
パズドラレーダー(現在はパズドラバトル)というアプリを用いてeスポーツ分野に参入してから1年以上経過している。
しかしプロリーグのYoutubeでの公式動画の視聴回数は、最も多いものでも2.6万回、数百回の動画も数多くある。(2020/3/22現在)
 スマホゲームの王者に何が起きているのか。

パズバト

1.パズドラと仕様を大きく変え、パズドラユーザーが始めにくい

 パズドラが後にeスポーツを行うために、パズドラレーダー(以下レーダー)というアプリを使用している。
パズドラに実装されているモンスターがそのまま出ている一方で、パズドラとレーダーで同じモンスターでも、能力が違うケースが相当数あった。
パズドラユーザーがレーダーを始めても、この違いを理解するのに苦労し、パズドラのユーザーでさえもとっつきにくいアプリとなった。

2.通信環境・操作性の悪さ

 前述の難解さはあったものの、パズルでユーザー同士の1対1の対戦という目新しさもあり、一定のユーザーがプレイした。
しかし、
・パズルの動きがカクカクしていたこと
・勝ち確定の状況から、通信エラーとなり強制的に負けになる
といった問題があった。
パズルの動きについては慣れれば一応対応できるものの、通信エラーについては、ユーザーにとってどうすることもできなかった。
SNSでも不満は多くあったが、公式からは修正するかどうかも含めて、何のアナウンスもなかった。

切断

3.コラボキャラを大会で使用可能にした

 モンスターハンターやKOFなど、パズドラとコラボしたタイトルの中で、レーダーでもコラボを実施して、限定キャラを登場させたことがある。
そのことは大きな問題ではなかったが、公式の大会などでもコラボキャラの使用を認めていた。
 コラボキャラはコラボ期間が終わってしまうと、基本的に二度と手に入れることができない。
しかもコラボキャラの中にはめっぽう強いキャラもいて、新規で始める人と圧倒的に差がつく状況が生まれた。
コラボキャラを持っていなければ始まらない、というレベルにも関わらず、大会でコラボキャラの使用を認めているのだから、新規ユーザーを増やそうとしても、難しいことは明らかだ。

<パズドラがeスポーツで成功するために>

 上記のような理由で、パズドラは膨大なユーザーを抱えているにもかかわらず、ユーザーをeスポーツへ誘導できていない。
今まで書いてきたことは、すべてユーザーの意見を無視し続けてきたことが主な原因だと考えている。
要望が実現できないこともあるだろうが、なぜ実現できないか、こういう理由です、と説明し、向き合っていくことが必要ではないか。
以前私も何度か問い合わせや要望を送ったことがあるが、

「公式サイトに書いていることしか答えられません。何かあれば公式サイトでお知らせします。」

という回答が来た覚えしかない。
パズドラを愛するユーザーの1人して、ユーザーの意見に耳を傾け、eスポーツの盛り上げ役に生まれ変われるよう、願うばかりだ。

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