終の標

過ぎた事ばかり
思い浮かぶのは

失いたくなかった
記憶を抱えているから

道の先を描くよりも
来た道は尊いもので

もうわたしの好きに
させて下さいませね

ほら
あの人が
待っているでしょう

だから もう

わたしの好きに
させて下さいませね




病床の母が、治療をやめたがっているのです。父が亡くなってから、もう12年が経ちました。

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