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心のこと

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画像は2019年3月9日、アリーナ前で。プレイオフファイナル初日、サハリン戦直前の空は、こんなにも美しかった。心の動きを詩にしています。
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#日記

癒す

温かな手のひらで 柔らかな眼差しで 沁み入る声いろで 痛みを癒し 未来を紡ぎ 勇気を与え 心を支えて導いた それは 洋々と広がる 海のような人でした 9ヶ月通い続けたリハビリも今日で終了です。 お世話になった理学療法士さんに、心から感謝します。本当に、ありがとうございました。

ひとつひとつ

ぽつんとひとつの指先で 触れたほんの微かな震えも ふるふる広がる波紋の源 湖面を滑るミズスマシは 何事かしらと思うでしょうか 揺れる木葉を見誤る鳥は 頂きますよと思うのかしら ほうと悟ったそのあとの ひと足とひとつ飛びは 次の波紋を描くでしょう 頬を撫でる風の一片も お耳に届いたひと言も 何かや誰かに響いて震え 響き合って世界は広がる わたしのひとつも あなたのひとつも 世界を創るひとつひとつ

いろいろ

燃えてひろがる 熱々さんの赤い心は 空色の羽のハンカチに包み ポッケにそっと忍ばせましょう 青い翼でふわりとあおげば 夜明けの紫となるでしょう すうすうさみしい 寒がりさんの青い心は お日様の光を瓶に詰め 掌にそっと乗せましょうね 黄色の光と響き合い 豊かな緑となりましょう ぽつんとひとつ 寂しがりやの無色の心は 雨で洗って陽で包み 七色の橋をかけましょう どんな道でも色とりどりに 支える橋をかけましょう

歩み出そう

あなたも あなたたちも 彼も 彼らも あの人も あの人たちも わたしも わたしたちも 誰も彼も 触れた者全てが 心に傷や悲しみを抱えている だから 傷を見せ合うことは もう 終わりにしよう 立ち上がれる者から 歩みを始めよう 歩み出した者から 手を繋ぎ 労り合おう その手の温かさを感じて 力を与え 力をもらおう 力を合わせるということ 未来に向かうということ そうして 進もう 愛と光を道標にして

生きていくものとして

小さなわたしは今 己の内に囚われている 記憶の襞の隙間にあり 浸った心を継ぎはいで わたしという世界から 飛び出せず縮んでいる 空を見上げ思いを馳せる 世界の生命に心を寄せる 始まる生 終わる命 生まれる心 傷つく体  静人は悼むのだろう  ディノは癒すだろうか わたしは心を寄せる そして叶う限り学ぶ 同じ時を生きていて 生きていくものとして 最近考えることが多くて、想いの羽をのびのび広げることがなかったなぁと…。そんな詩です☺️ *静人は「悼む人」の主人公

心持ち

ぼんやりと朧げなまま ふいに胸に訪れて満ちた あたたかで優しい心持ち わたしはここで生きている みんなとともに生きている 明日があるということ 言葉を伝え合えること 思いを届けあえること わけもなく ただ 愛おしい 生きているだけで

霧の向こう

おやおや なぜかしら 目が覚めたらね 霧が晴れていたの 心の中の深い霧と 頭の中の白い靄が すっきりとね 晴れていたんだよ 心が軽くなると 足取りも軽くなって 誰かに笑顔で こんにちはって 言いたくなるんだ ちょっぴりの影も ちくんとする痛みも ちゃんと見つめれば ほんとうに小さくて 道の向こうに広がる 想像を超える可能性と 進む大きなエネルギーが 世界に満ちているって 目が覚めたら 思ったの 繋ぎ合おうよ たくさんの手と 愛と愛を繋ぎ合おう 霧が晴れる

あのね

あのね わたしね あなたに 話したいことが たくさんあるの 青空の雲が可愛かったことや お昼寝の猫がのんびりなこと ああちゃんのあんよが達者で どうしてかヤッホーと叫ぶこと そんな 他愛もない話を受け止めて  そうなのね  それはよかった そう言って笑って欲しくて だからね あなたに会いたいの 今になってそう思うのよ 最後に会ったあの日から もう 一年が経とうとしている 今日のこと

キャラメルマキアート

お気に入りの席に着いたら いつもらしく霧に包まれ ぼんやりと煙る河畔を望む キャラメルマキアートと 本を一冊 並べて置いて 胸いっぱいに息を吸い込み ふううと肺を空っぽにする 甘い飲み物は選ばないけれど 今日は特別の日だと思うんだ 会いたかった人に もう9年も会えなかった人に そんなにも長い時の先で ようやく 会いたいと願った思いが成る 長細く広がる大部屋の こちら側と向こう側で たった一度視線を交わした ただそれだけのことだけど 今日は ブラックコーヒーじゃな

とくん

とくん 優しい声の一ひらに触れ とくん 笑う瞳の煌めきふるふる とくん 跳ねる鼓動を掌におさめ ふわり 心は翔けていくの 一片の羽根に姿を変えて

ここに

わたしの体に わたしの心が ちょうどよく収まって 糸の切れた風船のように 風に飛んだ綿毛のように 星を恋うよだかのように こころ飛ばさず ここにいるから 春の温かさに触れ 陽の光を感じている 生きているんだ 今 ここに

note

それは深緑に光帯び 金の文字を刻んでいる 内側に在るのは言葉 言葉 ことば コトバ 熱や揺らぎを可視化する どのようにふるえて どれだけ響き沁みるのか 現れる度に捕まえて 言葉を与えて形に変える 過去になりゆく今 そして今 今 今を 未来へ残しておくために

それは愛

出会うことも 知ることも かけがえのないもので 新しいなにかに 触れることは喜び 未知は楽しい 少し怖いけど 扉の向こう側が知りたい だから 開けてくぐろう 踏み出すかどうかは わたしが決める 惑わされるわけにはいかない 大切なものは何か 知っているのなら迷わない 心の真ん中に光ってある それは

愛の人

優しい人なの 柔らかな美しい人 優しい人だもの 世界が響いて 辛くもなるのでしょう 強い人なの 辛抱強くしなやかな人 強い人だもの 誰かの荷を負い 傷みもするでしょう 照らす人なの 温かくて眩しい人 照らす人だから 慈しみの光を 止め処なく注ぎ注ぐ 涸れることなく 誰かの為に湧き出ずる それは光 それは愛