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採用直結のインターン禁止について思うことを書いてみた。

今朝のこのニュース、すでにTwitterでも話題になってますね。

〜本文より〜
採用に直接結びつけるインターンシップ(就業体験)の禁止を近く経済界に要請する方針を固めた。就活の早期化や長期化を食い止める狙いだ。東京五輪のボランティアに参加する学生について、面接などに影響しないよう日程調整に柔軟に応じる配慮を求めることも検討している

思ったことをザーッと書いてみます。(書きながら頭の中を整理したいのが本音です。あくまで個人的な意見です。)

■疑問

・禁止とは何を示すのか。「採用直結インターン」という言葉を使うのがダメってこと?就業インターンは企業も受け入れ人数限られてる狭き門なので、学生も受かればめちゃくちゃ嬉しいだろうし、その企業に興味は強いはず。なぜ採用直結がダメなのかがよくわからないが、今回の発表で何が変わるのか。そこまで今とさほど変わらない気がする。

・オリンピックの人員確保が目的?よくこういうのは目にするが本当なんだろうか?(素朴な疑問と驚き)

■所感

・誰のためのルールなのか?学生が早くから「働く」に興味を持ち、さらに深く知るために就業経験して、お金を稼ぐ面白さや自分に足りない力、意外と戦える強みを知り、やりたいことを見つけ、違和感のない行き先を自分で決めるのはとても良いことだと思う。(海外では普通だが、そういうケースは日本ではまだまだ少ないので増やしていくべき)

・就活生のほぼ全員がスマホやPCでネット検索できる時代。自分で調べて戦略練って行きたい企業について早く知り、早く働いてみて、勝ち取るのはその人の自由。そういう人はちゃんと単位もとってる(か戦略的な休学をうまくやりくりする)ので、そこまで本当に学業に支障があるのかは疑問。(もちろん学業は単位をとるだけではないし、企業も平日や試験期間に被らないように配慮すべき。)

・「採用直結」の定義が曖昧な中で、これを禁止する/しないの議論は水掛け論になりそう。たとえペナルティがあっても、「この会社、ルール違反してます!」を誰がどう見つけて、どういう対応するのか。違反と認められたインターンに参加した学生たちは内定取消になるのか。抑止目的で「禁止します」と言うだけでは今までとそこまで変わらない。やる会社はやるだろうし、学生が未来の挑戦を選択する大事な時期に大人たちが粗探しをし合う感じになってしまうと辛い。「採用直結」が悪いのではなく、インターンの定義が曖昧(日本の就活とマッチしてない)だから色々問題があるように感じる。

・「あ〜、就活だるい、やりたいことない〜」という学生が大半なのは今も昔もそう(笑)。その中で自分で情報を拾って、早くから動き出そうとしてる人の熱量や選択肢を結果的に減らしてしまう懸念があるのは残念。

・結局インターンが減り、会社説明会がメインの手法になると、学生もなんとなく雰囲気が良さそうとか、名前を知ってる会社にエントリーし、そこまでよく知らない状態で就職し、ミスマッチが増えそう。長期インターンは学生も企業も相思相愛になれるかを確かめる、違和感がないかを確認する、情報を透明にしていく過程な訳であって。選考過程で働かせてみて相互の意思確認をする場が増えているのはいいことだと思う。

・企業からすると脱インターンのチャンス。合説もインターンも1dayインターン?も5年前に比べて爆増している中で、他社と同じことをしていても勝てない。埋もれる。即否定、批判するだけでなく、チャンスと捉えて「じゃあこれやります」みたいなアイデアを出しまくり早く形にして出すチャンスかと思います。

■自分が企業の採用人事だったら?

・嘘はつかない。
企業側も採用直結と言いながら、選考フローをぼやかしたり、なかったことにするアンフェアな企業がちらほら見受けられるのも事実。嘘はつかない。

・盛りすぎない。誤解を招く表現をしない。
特に「ワンデイインターン」。本当に会社の就業体験させてるんだろうか?自分もワンデイイベントは沢山やってきたが、時間的に就業体験と呼べるほどのものをやるのは極めて難しいと思う。会社のビジョンや文化、雰囲気を知ってもらう場、働く社員と沢山話してもらう場。な気がする。「稼働をあまり割きたくない、でも採用しなきゃ!そうだ!ワンデイインターンやろう!」は思考の停止だと思う。ワンデイインターンはインターンじゃなくてwelcome party兼farewell partyだと個人的には思います。

・いい人材を採用する為にもっともっと考える。チャンス。
ここ数年(数十年?)、手法としては会社説明会かインターンの大きく2つがメイン。オンライン化したり、座談会をやったり、細かい改善は日々していくと思うが、新しい仕組みを考えないといけないと思う。個人的には「一緒に働きたい人材を年齢関係なく貯め、採りたい人材を採りたい時に採れる」そういう状態を目指さないとますます勝てない時代になる。タレントプール的な発想。いい学生は年々自分で情報取りに行って、就活時期にはすでに行き先がある程度固まっているのも事実。

・採用人事の役割を変える。
就活生に向けてインターンや説明会を開催するだけが採用人事ではない。企業によっては採用人事数名で新卒・中途採用、研修、配属までやっているところも多々ある。採用人事の役割に「タレントハンター(次の世代の会社に必要な人材をプールする人」的な役割が今後必要になってくる気がする。

・始めから上手にやろうとしない
採用人事は忙しい。だから出来るだけ工数かけないで上手にやろうとする。何ができれば採用が大成功なのか。なんだかんだ直接あって話す(最初オンラインでもどこかのタイミングでちゃんと会って話す。飲みにいく)結局人事と学生も人と人なので、そこは変わらないと思う。

・使えるものを全部使って自社の魅力を伝える
最初から現場社員の人が手伝ってくれるとか、自社サービスをテーマしたインターンをやれる会社なんてほぼないと思う。経営メッセージや外からの見え方を咀嚼し、「どうすれば学生が働きたいと思うか」「どうすれば社員が手伝いたいと思うか」これを仮説検証しながら、使えるものは全部使っていった方がいいと思う。

・大変だけど可能な限りでウルトラ個別対応する
採用人数や戦略によると思うが、画一的な採用手法は減らして個別対応を強化する。会社説明はアーカイブにして見せればいいし、その上で聞きたいことは個々で違うので個別対応する。捨てるものを決め、個別対応の時間を増やす。

ザーッと書いたので脈絡ないかんじになっちゃいましたが、いずれにしても学生が情報に踊らされず、自分で見て、働いて、自分で決める就活が増えるといいなーと思っています。

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説明会でもインターンでもない形ですが、「30歳以下のエンジニアを目指す学生、社会人に会える、かつ、会社にマッチしそうな人をどんどん集めるタレントプール的な使い方をしていただける」第3の選択肢として大きく伸ばしていきたいと思います。

3分でわかる紹介動画もできたのでぜひご覧ください。

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