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読書ログ「世界一子どもを育てやすい国にしよう」

出口治明氏と駒崎弘樹氏の会談を本にしたもの。

出口治明氏はライフネット生命の代表で、生命保険業界をガラッと変えた方。保険料を半分にし、子育て世帯の負担を軽減し、まさに子どもを育てやすいにいち早く貢献された。歴史大好きで、以前講演を聞いたことがあるけど、話がすごく上手で面白い。
駒崎弘樹さんは今回初めて知ったが、
私と同世代の方で、NPOフローレンスという団体を作り、障害児保育や病児保育を提供している。

本では、日本の少子化問題や子育て問題を取り上げ、
出口氏が、歴史、ファクト、データを元に様々なご意見を投げかける一方、若い駒崎さん自らの事業やご経験からの課題意識や実行力に最初から最後まで、考えさせられる内容だった。
私自身は、ただの会社員であり、主婦であり、母親ですが、日本が抱えている少子化問題や教育問題に対して、何かできることがあるのかどうかを知りたかったので、とても良い本に巡り会えた気がした。

いくつかこの本を読んで考えたことを紹介したいと思う。

・少子化問題
社会の中での課題意識が弱い。このままいくと何がまずいのか、皆が認識しないといけない。
本気で考える社会にしていかなければならない。
「安心して子どもを産みたいと思える環境を作ること」これに尽きる。
・格差問題
日本の社会は、様々な格差問題がある。
男女、年齢、正規非正規等々。
出口さんはなぜそのような格差が生まれるのかを
歴史、ファクト、数字からわかりやすく説明してくれる。日本では当たり前の風習や制度が、世界からみると非合理的なものだだったり、時代にそぐわないものだったりする。子育て先進国などを参考にもっと改革していくべき。
100%フェアな社会は難しいと思うけど、それに近づける努力が必要。
社会を変えていくためには制度を見直したり
新たに制度を作っていくなど、根本的な改革をする必要がある。
・教育の重要性
特に就学前の教育は非常に重要ということがデータからもわかっている。
教育費の配分を見直したり、格差を埋めていく必要がある。社会や国が本気で取り組むべきことである。
・社会や国を動かすためには、小さな声でも大きな力を生むこともある。
選挙に参加すること。子供達にも政治や社会の関わりの重要性を伝えよう。
おかしい、間違っていると思うことを表現すること、時には怒ることも大切。
子育ての問題は期間限定なので、日本人は我慢しがち。でもこれは社会全体のため、後世に受け継がれていくと考え、我慢するのではなく、声をあげ変えていく。

最後に、今回、駒崎弘樹さんという方を初めて知り、
社会課題に対してここまで取り組んでいる方は日本では珍しいし(ここ数年できっと増えてきてると思うけど)、本当に応援したいなと思った。出口治明氏はライフネット生命の代表は退任され、現在、立命館大学の学長。凄い方向転換だが、教育を変えていこうという気概を感じる。




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