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僕が「夏」を嫌う理由

書きたいことはたくさんあったが、夏を駆けずり回っていたせいで、すっかりお留守になってしまった。涼しさを運ぶ夜風を浴びながら記す。


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 私は、夏をとてつもなく嫌っている。思い返せば、小学校を出る頃には既に、夏を嫌っていたと記憶している。

 夏というと、人々がギラつき、街がギラつき、もちろん太陽もガンガンギラついている。どうしてもそれが苦手であった。なんだよ、みんな変にテンション上げやがって・・・気温・湿度だけが高い夏。でも、それ以上に夏が苦手な理由を最近になって見つけた。


 それは、「夏は終わる」ということ。


 僕の中では、夏以外の季節が終わる時には、次の季節がやってくるという感覚がある。この気持ち分かってくれる人はいるのだろうか・・・是非とも共感する方は教えて欲しい。つまり、春の終わりというよりも「夏の始まり」という感覚が強く、秋の終わりより「冬の始まり」、冬の終わりより「春の始まり」。

 

しかし、夏だけは違う。明らかに夏は「終わる」。僕は夏が嫌いというよりも、夏が終わることに怯えていたのかもしれない。晩夏のあの感じというものは、二十歳を超えた今でも、僕の心を寂しくさせる何かを持っている。それを知ってか知らずか、感じてじてか感じずか、人々は夏にギラつく。僕には耐えられない。(この文章を書いていて、もしかしたらこの感覚は、皆さんに全く共感されないのではないかと不安になってきた。)

 

 勉強不足な僕には、詳しいことは分からないが世の中には「ひと夏の恋」などという言葉も存在するらしい。


やはり、夏は苦手だ。 

 

話は逸れるが、夏には確実に魔物が住んでいるとも思う。僕は夏にいい思い出があまりない。もともと大した頭は持ち合わせてはいないが、夏にはおかしなことをしてしまう。僕は夏の魔物の仕業だと、ずっと思っている。そして、夏の魔物は目に見える。きっと自分も夏の魔物の一人であるに違いない。

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 こんな変な文章を書いてしまうのも、夏の魔物の仕業に違いない。誰か、僕を夏から救い出してはくれないだろうか。もしくは、夏と上手くやっていく方法を教えてはくれないだろうか。

 今宵のような風に吹かれる日は増え、冷房の電源を入れる日は減った。

 きっともうすぐ夏は終わる。

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