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ネタ出しの方法(合同誌向け)

技術同人誌・商業執筆 Advent Calendar 2021の11日目です。

これから合同誌に参加しようとする方に向けて、ネタ出しの方法をご紹介します。もちろん唯一絶対の方法ではありませんが、こういう方法もあるということで気軽に読んでもらえればと思います。

合同誌のテーマを(改めて)読んでみる

合同誌には、何らかのテーマがあるはずです。企画のテーマ、あるいは参加者属性、想定読者の属性などについて考えてみると、おのずと見てくる場合があります。

今動いている企画でいくと、ぼくのアジャイル100本ノックを例に挙げてみましょう。アジャイルに関するネタ、ということで、これに参加しよう興味がある、という方であれば、なんらかネタは持っているでしょう。もやっとしていることはあるでしょう。でも、もやっとしている、ということは何かあるということ。それを抽出してみることをお勧めします。

もやっとしたものを具体化する

もやっと頭にある「何か」を書き出してみましょう。キーワードでも構いません。シチュエーションなど、とにかく思いついたものを書き出してみると、その中にタネが埋まっている可能性があります。

企画概要、呼びかけなどに刺さるトピックスがあるかもしれません。例えば、「チームが変わった」というところが刺さったとしましょうか。刺さったということは、そこに興味があるということ。興味には二つの方向があり、もっと知りたいから刺さった可能性と、書けるものがあるから刺さった可能性があります。ほかでも同様です。

さて、もっと知りたいから刺さった場合、「なぜもっと知りたい」のかを考えてみましょう。今困っていることがある、過去に失敗した、など、より具体化できるでしょう。知りたいことを明確化すると、その後のアプローチが明確になるので、ぜひ書き出してみましょう。「書けるものがある」と思った場合、よりスムーズですが、ここでも具体化してみましょう。過去の自分の体験があるなら、もうゴールはすぐですね。

紙の上で作業する

さて、もやっとしたものを具体化する作業は、ぜひ紙でやりましょう。手書きでやるとよいです。

私は「アウトプットの帯域」と呼んでいますが、紙とペンでやることで、PC上でやるのと比較して。頭に浮かんだことが文字として具体化するまでのレイテンシが圧倒的に小さく、遅れやストレスなく書き出すことができます。紙でやるなら、文字の大きさや字体の勢い、あるいは下線や丸で囲むなど瞬時にできます。PCでやる場合、カーソルをそこに持っていって、タイプして、文字飾りを入れたり、など、面倒があります。一人ブレインストーミングでは、紙でやることを強くお勧めします。

書く内容を考える

ここまで来たら、中身になるタネがいくつか蒔かれた状態でしょう。気になるキーワードを拾ってみてください。自分が伝えたい内容がおぼろげに見えてきたのではないでしょうか?

一度ここで、誰に読んでもらいたいのか、を考えてみましょう。後で調整もできます。例えば、「5年目のエンジニア、チームの変化についていけないと思ってる人。」ほら、より具体的になったでしょう。

この人に向けて、チームが変わった経験について書いてみたい、という概要が固まりました。もう書き始められますね。エディタを起動してもいいのですが、もう少し紙の上で作業をしましょう。

3分割法

内容を3分割づつして、細分化、具体化していく方法です。

これもまだ紙でやる方がよい作業です。

最初に「仮タイトル」を書きましょう。「チームの変化に飲まれたぼく」

次に、ここから連想される書きたいネタを3つ程度挙げてみます。この後さらに分割していくので、最初の項目は十分にスペースを空けておくことをお勧めします。

自分のバックグラウンド・業務
何が起こったか
飲み込まれた/抜け出したきっかけ
そして今は…

起承転結といってもいいかもしれませんし、思いついたことだけでもいいでしょう。とにかく、3つ~4つの項目に分割します。

次に、それぞれの項目について、さらに3つ~4つに分割します。

何が起こったか、という点について、

某大プロジェクトが始まったが進捗悪い
辣腕マネージャが現れた
変われた人・変われなかった自分
病んだ

これを、ほかの項目についても行います。ここで、3×3で9項目くらい出来上がっていることでしょう。

もう一回やりましょう。第3レベルです。要領は同じです。ここまでくると、25項目~50項目くらいになっているはずです。3個は目安で、多少山谷あっても構いません。

もし、1個か2個しか出てこないときは、その内容は若干薄いので、他と統合することを考えてもよいでしょう。逆に、いくつもいくつも出てくる部分については、分割することをお勧めします。2個だけの章と、8個10個トピックスがある章が並んでいると、バランスが悪くなりがちです。内容の良い悪いではないですが、見通しが悪くなるなどの弊害が出てしまうこともあります。もちろん、内容が多いということは、トピックスの主題かつ書きたいが強い部分と想定できますので、整理したうえで心置きなく書きましょう。

いよいよ本文

ここまでで、3×3×3で27個の要素に分割できたとしましょう。募集の概要にもありますが、4500文字程度。平均すると、1個あたり160文字になります。ツイッターの文字数上限と同じくらい、あるいは、普段の2-3ツイート分かもしれませんね。また、図や表1枚だけかもしれません。あっという間に書けるでしょう。

レビューしてもらう

書きあがったら、ぜひ誰かに読んでもらいましょう。編集長でも構いません。Discordのチャンネルに貼ってもよいでしょう。SNSで、ブログで書いて読んで―、と言ってみてもいいかもしれません。

ぼくのアジャイル100本ノックであれば、Discordにチャンネルがあるので、そこでぜひ書きかけでも構いません、貼ってみてください。誰か、あるいは私がフィードバックします。

最後に

合同誌の寄稿は、最初の執筆としてはとても良いものです。あなたの参加を待ちしております。

参加はこちら

ここまでで2500文字です。

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