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美術検定2級を受験、そして進路を考える週末

11月8日、はじめて美術検定を受験した。学部・修士と一貫して美術史や現代美術を勉強しているから大丈夫だろう、と正直甘く見ていた。

テキストは手元に用意していたものの勉強の時間が確保できず、しっかり中身を見たのは試験前日の昨日である。「やばい。」一通り目を通してそう思った。

取り急ぎ2級の問題集を全問解いたところ、正答率は65%。60%程度で合格のため、かなり危ない。18世紀以降はなんとかなりそうだと思い、古代・中世を集中的に詰め込んだ。

そして、8日、日曜日の午後。オンラインで試験を受験した。

公式テキスト2冊と上記問題集を読み込んだのだが、さすが公式というだけあってテキストの文言がそのまま出てくる問題が多い。わからない問題もあったものの、なんとか合格ラインには届いているのではないかと思っている。

現代美術が専門でなければ、今回の一夜漬けはかなり厳しかったと思う。極論、美術史は詰め込めばなんとかなるが、時事問題に絡めた問題やテキストに載っていない最近の問題に対応できないからだ。とはいえ、普段集中して美術史を勉強する機会がないので、受験してよかったと思う。

受験後は、東京から来ている学部時代の後輩と夕食をとった。彼女は、サークルの後輩であり、美術館アルバイトの後輩でもある。

コロナの影響で半年以上ぶりの食事である。積もる話をして楽しい時間を過ごしたが、共通の知人の近況を聞いて少し焦ってしまった。今春、念願の学芸員になった先輩、海外大学院の博士課程に進学した先輩、博士課程の進学が決まった同期…他人は他人、自分は自分と言い聞かせるものの、自分だけ取り残されてしまったようだ。

長年の夢だった「学芸員になること」は、このごろ、手段であり目的ではないと考えるようになった。私は自分の研究分野に関連した活動で世の中に貢献したいと考えている。学芸員でなくても、この目的は達成できるのではないか。
学芸員になるためには実力、人脈、そして運が必要だ。学芸員資格を所持していることが条件なのは言うまでもない。色々な先生や先輩方の話を聞いた上で、これに関しては努力をしたからといって必ず報われるものではないと思っている。学芸員という職業にこだわらないのであれば、もっと道は拓けそうだ。私は、シンプルに「自分が大好きなアートの魅力をたくさんの人に伝える」ことをしたい。具体的にどうするのかはまだ探り探りだが、まずは博士課程に進学したい。

内部進学する予定はないので、研究室探しから始めなければならない。少し調べただけでも、出願時に語学力のスコアが必要であったり、筆記試験が課せられたりと、ハードルがいくつもある。

時々、「働きながら修士・博士号をとるなんて甘いのかな…」と弱気になってしまう。社会人としても研究者としても未熟である故、中途半端になってしまうのではないかと不安になる。しかし、どうにか自分を奮い立たせて前に進むしかない。

来週、TOEICを申し込んでいるものの勉強に身が入っていない。あと1週間しかないが、この週末の反省や不安をバネに頑張りたい。

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