これからの劇団運営について深夜テンションで記事にしました。

皆さん、こんばんは
お笑いサタケ道場の脚本家 佐竹仁 です

現在深夜2:26にこの記事を書いています。
現在うちの劇団では新型コロナウイルスの影響でまったく劇団活動ができません。
ただ、そのまま、作品作りを止めるつもりもなく、また、無料で何でもというほどの財政状況でもないので何かしら物語という商品を作って販売していこうと思っています。

しかし、今の僕たちを取り巻く世界が大きく変わり、また僕たち自身の価値観も大きくかわった中で既存の商品を販売していくというやりかたを変えてみたいと思うようになりました。

どういうことかというと、基本的にお笑いサタケ道場は今後、無料で作品を提供していき、その活動を応援してくださる方々の協力で必要な資金、機材、場所を支援していただきたいと考えています。

今までの劇団の活動は基本的に、チケット代、物販の売り上げがメインでほぼそれのみで小規模であれば50万、少し大きくなると300万近い予算を作り公演をやってきました。

劇団が必要とする予算というのは、基本的には他の経済活動を行う団体と同じです。

例えば劇場費、これは1公演で数十万から数百万はかかります。
そして結構わかりにくいのが稽古場代、アマチュアであれば公共の場所での稽古がメインになりますが、それでも1公演に必要な費用は数万円になります。
この辺は若いうちは河川敷や公園で稽古をしてお金をかけないなどの工夫もありだとは思います。
ただ、それだと音響を入れた通し稽古とかが、メチャクチャ大変になります。
お金はそれ以外にも沢山使います。
小道具や衣装もそうです。それぞれ専門のプロがいます。
プロに頼めば当然クオリティは格段に上がりますがその分、予算もあがります。
プロといえば舞台に欠かせない(※内容によりますが)舞台監督、舞台美術、音響、照明、のスタッフさんの人件費、またそれらの機材費もかかります。
制作さんも公演をするには無くてはならないですよね。
小劇場規模でもそれらをいれると100人キャパの劇場で簡単に3桁万円まで予算は掛かってしまいます。
そしてこれも重要です。キャストのギャラ。
ただ、キャストのギャラは現状の小劇場ではほぼないに等しいと思います。
チケットバックやわずかなステージギャラでキャストは数か月の稽古をして本番に臨みます。
悲しいことにこのキャストのギャラやスタッフさんのギャラはいつも後回しになってしまいます。

例えば1,500円で公演をしている劇団があるとします。
その劇団さんがキャパ50人の劇場で5ステージ公演をおこなった場合。
客席は50×5=250になります。
これに1500円をかけると375,000円
これって基本的に劇場費払ったら半分も残りません・・・
キャスト10人、舞台監督、舞台美術、大道具、音響、照明、制作、受付お手伝いまでいれると・・・全部で20人くらい
仲良く分けても一人10,000円にもなりません。
じゃあ劇場費が高いのか?
いいえ、その場所を維持していこうと思ったら本当は全然足りてないと思います。


では3,000円でキャパ100人の劇場で5ステージの場合は?
客席は100×5=500
チケット代3,000円をかけると1,500,000円
さっきの4倍になりました!
やったー!
ただし劇場費は2倍より少し多くなったりします。
約700,000円ほどかかったとしたら残りは800,000円
この規模の舞台に必要な舞台美術が20万~30万ほどかかったら残りは500,000円となり
これに衣装や小道具、音響機材費、照明機材費がはいったりするとこれよりさらに減っていきます。
で、そうやって引かれたものの残りがギャランティとして払われるのですが、そもそも外注のスタッフさんや客演さんには最初にギャラを決めてお支払いしないといけません。
これだって基本的には相当安くしてもらっています。
でもクオリティはしっかり皆さんやってくれます。

これぶっちゃけほぼ赤字になります。
※チラシ、パンフレットなどの印刷代、稽古場代とかまだ入ってませんから・・・
※実際はこれを物販収入で黒字にもっていったり、助成金を使って赤字にならないように工夫される劇団さんもいます。

アマチュアであればそれもありなのかもしれません。
ただ僕はこれが生きていくための仕事でもあったりします。
まあ、劇団としては赤字続きのだめだめプロデューサーで、毎公演惨敗です・・・
実際うちの劇団はひどいもんで未だに未払いのギャラもあったりします。

本当は今年企画していた公演はそれらの負債も興行収入できちんと回していけるように何か月も考えて準備してスタートするはずでした。

しかし、世界を巻き込んだ新型コロナウイルスはそういった僕たちの演劇活動の場を簡単に奪っていってしまいました。
今年できるかもしれなかった沢山の楽しい試みも大切なお仕事もすべて延期、中止になりました。
これは本当はとっても辛いし大変です。

ただ
それは仕方ありません。
それにへこんでいる場合でもありません。
人生はそういうものだと思います。

でもとある方のアドバイスが僕の脳天を木っ端みじんに粉砕しました。
去年2月にどうしても赤字にできない(というか自分たちでは抱えきれない赤字になる可能性があった)公演がありチケット代を結構上げた時です。
そのチケット代を見た経営者の方が高いとおっしゃいました。
僕がチケット代の内訳を説明するとそれでも赤字になるのか?
と驚かれていました。
僕はその中でこの規模の公演を学生演劇の人たちがたまに500円とかでやっていて正直辛いというと。その経営者の方は
「じゃあ、500円でやったら?」
と言われてしまったのです。
僕は正直すごくびっくりしました。
その方の話では高いと思うチケット代で公演をするのは劇団にもお客さんにもよくないよ。
というのです。
僕はちんぷんかんぷんでええ?っとなったのですが、その変わり500円のグッズをあと7個作って売ればいいんじゃないか?というのです。

そうすればチケット代500円、7種類のグッズで3500円。
全部買ってもらえると4,000円の売り上げだしお客さんは500円でお芝居見れてラッキーじゃない?と。
まあ、ちゃんと計算してないからこれだけじゃ赤字だろうけどね、と補足されていました。

君たちが思っている以上に応援したいと思ってくれている人たちはいるんだよ。
でもチケット代しか応援する方法がないんだったら限界があるだろう?
もしかしたらチケット代無料にしたって一人のお客さんが300万支援してくれるかもしれない。

その人にとってはそれは無駄なことではなくて有意義なことかもしれない。
それは極端な例だけど、自分たちで自分たちの価値を抑えてしまっているんじゃないか?というような話だったのです。

僕はそれからずっとお金をいただくということについて頭の中がぐるぐるまわっています。
前に食うに困っていた僕たちにお客様からお米やお肉、いろんな食材の差し入れといただいたことがありました。
それで冬を越せた役者もいました。
単純にお金をもらおうと思うと僕たちは公演をしたり、イベントの仕事をしたりします。
稽古をしているときはまったく収入がありません。
でも稽古をしておかないと面白いものは作れません。
実力を磨いておかないと仕事にはなりません。

もしかしたらなんでもかんでもお金で解決しようとしてしまっていたんじゃないか?と思い始めるようになりました。

そんな思いがずっと僕の中にあって、今、新型コロナウイルスで何もできない状態の劇団としてそれでも作品を作っていこうと決心した時に、今から作る作品はすべて無料にしてみよう。
そのうえで僕たちを応援してくださる人に、応援してもいいぞ!という人たちにできる範囲で助けてもらおうと思いました。

具体的なことは実はまだ探していたり答えが見つかっていなかったりしますが、当面は3つの応援方法を作ります。
僕たちの作品を面白いと思ってくださったり、
またお笑いサタケ道場の劇団を役者たちを応援したいと思ってくださった方がいらっしゃいましたら是非応援してください。

【お笑いサタケ道場応援方法の1つ目は】
こちらのnoteというサービスのサポートという機能を使ったものです。
サポートというのはクリエーターを1回100円~10,000円の金額内で応援できる仕組みとなります。
また、支払方法によって手数料が変わってしまうので、キャリア決済よりもクレジットカード決済の方が劇団の収入は増えます。
大体10%ほど差が生まれます。
今、お笑いサタケ道場は稽古場や事務所にかかる費用を抜きにしても最低月50,000円近い維持費が必要になり、それらは公演やイベントの仕事がなくても発生します。
もちろん別の方法で補ってはいきますが、支援してくださる方が増えると、それにかかる力をこれからの作品作りや新しいパフォーマンスへの投資に使うことができます。
※noteのサポートの方法についての詳細はこちら↓
https://note.com/info/n/n2bc95c82b99e

【お笑いサタケ道場応援方法の2つ目は】
劇団では今後のボイスドラマなどの作品を作るための機材投資や設備投資が必要になります。
ボイスドラマを作るにしても集まることができないのでマイクや録音機器がある程度(人数分)必要になります。
そういった劇団が今ほしいものをAmazonの買い物リストの共有機能を使う方法です。
これは応援してくださる方がそのリストの商品をそこから購入すると劇団に送ることができるというものです。
実際に仕事がなくなって食うに困り始める者も出るかもなので米とか麺とか生々しいものが入っているかもしれませんが・・・
それがないと死んじゃう!みたいなものはしかるべき相談窓口に行きますので、もう本当にこれくらいだったら買ってあげてもいいよ!という感じで応援していただけたら嬉しいです。
リストに関してはこちらのnoteにて公開していく予定です。

【お笑いサタケ道場応援方法の3つ目は】
これが実は一番重要かもしれない。
宣伝にご協力ください。
僕たちの作品は知ってもらわないと始まりません。
僕たち自身も宣伝に最大限力を入れていきますが、お客様がそれらをリツイート、シェアしてくだされば大きな拡散力になります。
YouTubeのチャンネル登録やnoteのフォロー
TwitterのイイねやFacebookのイイね、noteのスキボタンなど、すべてが劇団を応援する大きな力になっていきます。

本当にこの方法で劇団が運営できる未来が作れたら劇場公演も無料で出来るのではないか?と思っています。

もちろん企業さんでお笑いサタケ道場応援してやるぞ!っていうところありましたら応援お願い致します。
(ごますり・・・)
でも作品は自由に作ります。それだけはわがままに行きます。

また、3つの応援に関してはクラウドファンディングのようにリターンは作っていません。
僕たちの無料の試みと面白い作品作りを多くの人に届ける事こそが最大のリターンだと考えているらです。
そのための僕たちを応援する仲間になっていただけたら本当に励みになります。
その代わり、より多くの方に限りなく無料でお笑いサタケ道場の作品をどんどんと面白い形にして提供していくことを約束します。

ここから先、特定の定期購入や有料記事の購入機能を使って応援してくださっている方へのダイレクトなお礼も考えておりますので、そちらも詳細お待ちください。

と、こんな感じでこれからの劇団活動を続けつつ、新型コロナウイルスにも気を付けつつ、それ以外の色んな、なんやかんやにも気を付けつつ!
また皆さんに劇場でお会いできるように頑張っていきたいと思っていますので是非応援お願いします!!

呪空喫茶第一夜無有少女チラシ2


劇団「お笑いサタケ道場」では可能な限り皆様に楽しんでいただける作品を出来るだけ無償で提供できる様に活動しております。 ですが、たくさんのサポートがあればもっともっと面白い事が出来ます! 私たちの作品を面白い!と思って下さったあなたのサポートがお笑いサタケ道場を大きくしていきます!