2月の天神祭は、私に時の流れと季節の移り変わりを感じさせてくれる
毎年2月の下旬には、近所の天満宮を中心にした天神祭りが行われる。
もともとは菅原道真の命日をお祭りするものだろうが、いまは地域のみんなの楽しいお祭りだ。
私も子供たちが小さいころは一緒に行って参道をブラブラして買ったり食べたりして楽しんだ。
やがて子供たちは友達と行くようになり、
小学生の低学年のころは財布を落とさないかとか、帰りが遅いけど大丈夫かと心配したりもした。
そんな天神祭りは、毎年の楽しいイベントであることと同時に、私に季節の移り変わりを気づかせてくれる行事でもある。
天神祭りが来るまでは寒い。
天神祭りが終わったら、春はもうすぐ。
ここに引っ越して来てすぐの頃、近所の人からそう聞いた。
その言葉を聞いてから、私はここで何回もの天神祭りと春を迎えた。
今年の天神祭りは暖かかった、今年はやっぱり吹雪いて寒かった、今年は風が強くて花粉がよく飛んでいたなど。
天神祭りは私にとって、今年はどうだと確かめる定点観測の行事になり、
もうすぐ春がやってくるよと教えてくれる行事になった。
残念ながら去年にひきつづき、今年のお祭りは行われない。
でも、
天満宮には、今日もお参りに訪れる人の姿が絶えることなく続いている。
そして今年も境内に咲く梅の花。
寒さの中に咲く梅の花を見るにつけ、
今年も変わらず春が近づきつつあるのを感じる。
ただ今年は、そこにこんな江戸小唄のひと節が頭によぎり、ひとりでちょっと苦笑い。
♫ 梅は咲いたか 桜はまだかいな(江戸小唄)
梅の花の次は桜。
受験生の娘にも桜が咲きますように、
後悔なきよう最後までやりきれますようにと、
天神さまに手を合わせる。
春は、もうすぐそこまで。
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