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検査結果の解釈(感度・特異度)

整形外科的テストを行うにあたり、「その検査結果からどういうことが考えられるか」が重要な観点となります。
「陽性=問題あり」、逆に「陰性=問題なし」でしょうか?
その解釈は少し漠然とし過ぎているかもしれません。


感度と特異度

感度・特異度は、どこかで耳にしたことがあるのではないでしょうか。
「なんのことかさっぱり」「統計とかで難しそう」
正直このような意見が多いと思いますし、自分もずっと思っていました。
統計アレルギー的な感じですね。
とりあえず
・感度と特異度とはなんでしょうか。
・どのように解釈できるでしょうか。
この疑問を解消していきます。

簡単にいうと

感度・特異度
大雑把に解釈すると
感度が高い→除外診断に使える
特異度が高い→確定診断に使える

です。

意味は?

・感度:疾患のある人のうち検査結果が陽性となった人の割合
・特異度:疾患のない人のうち検査結果が陰性となった人の割合

これだけ読むと、よくわかるような、わからないようなですね。

わかりやすくいうと?

今までの内容だと
感度が疾患のある人のうち検査結果が陽性となった人の割合。
そして感度が高いと除外基準となる。
うーん…逆な感じがするのは自分だけでしょうか。
疾患のある人のうち検査結果が陽性の人のが多いから、確定診断に使えそうな気もします。

そこで少し感度について掘り下げましょう。
僕も含め世界中に感染者多数いるとされる「失恋病」で考えます。
失恋した人50人、絶賛恋愛中の人50人がいます。
完璧な検査ならきちんと50:50で診断できますが、そうはいきませんね。愛は目に見えませんので。
あるテストAをした結果、陽性70人(失恋50人、恋愛20人)、陰性30人(失恋0人、恋愛30人)という結果が出ました。
感度は疾患のある人のうち検査結果が陽性となった人の割合ですので、50/50=1.0(100%)、
特異度は疾患のない人のうち検査結果が陰性となった人の割合ですので30/50=0.6(60%)となります。

さて、ここからです。
このテストAは感度が高く(100%)、特異度は中等度レベル(60%)です。
「このテストで陽性ならあなたは失恋中です」って言われたとしたら、
「いやいや陽性の中にも恋愛中の人が20人もいるじゃん」って感じで、
なんか納得できません。
逆に「陰性なので失恋していませんね」って言われると、なんか飲み込みやすいのではないでしょうか。陰性の中に、失恋している人が含まれていませんので。
これが、感度と特異度の解釈です。
テストの結果からどう解釈するかは、そのテストの感度、特異度を頭に入れておくことは重要ですね。

ちなみに、昨今話題のコロナに対するPCRテスト。感度・特異度はどのような感じなのでしょうか。なんとなく感度が高そうですが、誰か調べて教えてください笑。

その他もろもろ

感度、特異度だけではありませんね。
他にも聞いたことがある名前があります。
ただ、ざっくりとしか勉強できなかったので、書くだけ書いておきます。

尤度比

時々出てきますこの尤度比(ゆうどひ)。
自分もあまり理解できていません。

陽性尤度比:感度/(1-特異度)
10より大きいと有効な検査

陰性尤度比:(1-感度)/特異度
0.1より小さいと有効な検査

陽性的中率:検査で陽性になった人の中で実際にその病気に罹患している人の割合

陰性的中率:検査で陰性になった人の中でその病気には罹患していない人の割合

偽陽性率:その病気に罹患していない人の中で、検査で陽性になった人の割合のこと。

偽陰性率:実際にその病気に罹患している人の中で、検査で陰性になった人の割合のこと。

これらが、どう解釈できるかは今後勉強したいと思います。

次からは、それぞれの整形外科的テストに関して、考えていきます。

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