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慢性腰痛と心理・社会的因子

慢性腰痛と心理・社会的因子には関連性が認められてきました。
どのような因子が関連しているでしょうか。


参考引用

Nieminen,et.al. Prognostic factors for pain chronicity in low back pain: a systematic review. PAIN Reports 6(1):p e919, | DOI:10.1097/PR9.0000000000000919

影響を与える心理・社会的因子

上記論文では数多くの心理社会的要因が慢性腰痛への影響を示唆していました。
痛みの慢性化を最も予測する因子として

・うつ病

が挙げられました。

うつ病は一日中気分が落ち込むなどの精神症状とともに、眠れないなどの身体症状が現れ、日常生活に大きな支障が生じている場合、うつ病の可能性があります。また精神的ストレスや身体的ストレスなどを背景に、脳がうまく働かなくなっている状態とされます。痛みは脳で感じますので、関連がありそうですね。

他の要因としては

・恐怖回避(fear avoidance)
・全般的不安症(general anxiety)、
・身体化(somatization)
・疼痛破極的思考(pain catastrophizing)
・疼痛に対する耐性の低さ(low tolerance of pain)
・患者が感じる症状の持続リスク(patients' perceived risk of persistence of the symptoms)
・心理的な仕事への要求の高さ
・職場でのサポート

が挙げられました。

個人的な因子のみでなく、周囲のサポートなどが重要であることがかなりわかりました。どのような介入の仕方が、心理社会的なサポートとなるのでしょうか。また、やや遺伝的な要素も含まれる内容もありますね。

ではでは。


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