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【小説】煙の出る星

流れ星だ。

「ねぇ、パパ、あの煙の出てる星なあに?」
「おう、あれは流れ星っていうんだ。
あれに向かって願い事をすると叶うんだよ。やってみ!」

幼少期の追憶が甦る。

子供の頃の真実がなんだか無性に馬鹿らしくなって、
「明日世界が終わってますように」
と巫山戯た願いを心象に描いた。

翌朝、リビングを流れるニュースの喧しさに目を覚ます。
大規模な山火事が報じられている。
原因は隕石らしい。

「世の中捨てたもんじゃないナ。」
と独り言ちた。

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