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【1分小説】寧静

 今日は妙に静寂で落ち着かない。289gの苛苛と16gの生産性と、およそ950gほどであろう服飾品は身につけて、それと4,256円を持って家をとび出た。。例によって目的地はまだない。恒例の鳩の朝歌6−7秒のリピート、169回分で最寄り駅に着く。島式のホーム。1番線に先に電車が来たから乗った。人衆に押し出されたから名古屋駅で降りた。「そうだ、京都へ行こう」のポスターが目に入ったから、「そうだ、京都へ行こう」と思った。2時間と12分の鈍行。京都駅は降りた途端からもう異邦の圧がうるさかった。このとき、私の目的地は寧静に決まった。私は私の意志で源光庵へ向かった。寧静があった。私は2.56gになった。

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