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アート作品の短い解説文の書き方~解説付きポートフォリオをつくろう

こんにちは、元獣医の細胞アーティスト、Oumaです。気づけばアーティスト活動も7年目に突入しました!時間の流れるのは早いっ!

海外のレジデンスに応募しているときには、ポートフォリオを求められることが多いのですが、作品のポートフォリオには「画材・サイズ・制作年」以外に短い解説文を求められることがあります。求められてなくてもだいたい添えているのですが、「短い」のですべては書ききれません。そんな時のテキスト制作のポイントをまとめてみました。

ステートメントの上に成り立つテキスト

そもそもですが、「解説文」は作品ではありません。言うなれば、作品を輝かせる「スポットライト」なんですね。慣れてない人がやりがちなのが、解説文の語彙表現を凝りまくって作品そのもののように光らせること。「テキスト+対象物=作品」である場合ならそれでよいのですが、解説文が作品ぶり始めると、やたらピカピカしてる「スポットライト」に目がいってしまいます。それでは意味がないですよね。スポットライトは目立つ必要がない。解説文の役目として、それがあることで「作品がより輝くか」が重要になります。

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これを踏まえたうえでなんですが、そもそも作品というのはアーティストステートメント(作家として目指していること)の上に成り立っています。作品をつくるというのは、いわばアーティストステートメントとの対話。作品をつくっているうちに、自然とアーティストステートメントも深まっていきます。アーティストステートメントは自身の軸なので、制作をつづけていくなら必ず最初にもっていたほうがいいです。これがないと、人のことに影響されやすくなってしまったり、新しいことに目移りしてしまったりして、作品が深まっていきません。深まってない作品がなんでダメなのかは簡単で、「どこにでもよくある」レベルにとどまりやすいからですね。

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通常、アート作品というのは、「意味」が非常に複雑に絡み合ってつくられています。なので、そもそも論として「短い解説」だけで語りきれるわけがないです。でもいいんですね。なぜなら「解説文は作品ではないから」。語りきれないのが普通。逆に解説だけ読んで作品を判断してしまおうとするなら、それは鑑賞者として「弱い」のです。

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あくまでスポットライト機能の解説文としては、最も売りになっていること1点にフォーカスするつもりで書くと最初のうちは書きやすいですし、読む側を混乱させません。慣れてきたらスポットライト側に工夫を仕込んでもいいと思いますが、まずは作品に対しまっすぐ光を当てることを目指すといいです。

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テキストのイメージ的にはこんな感じ。作品を創る時にはいろんな工夫をしていると思うのですが、短い解説文を書く時には、主題を一番支えている工夫を書くといいです。理由は解説文は「スポットライト」だからです。

文章は建築学


文章が苦手な人・アーティストステートメントがまとまらない人はまず、作品のキーワードをいっぱい出してみるといいかなと思います。たとえば「生命」「社会」「和紙」「音」とか作品に関わるもの全部ですね。

そこから重要なキーワードを選別し、序論→本論→結論、のように文章がつながるようにまとめます。

文章は書けば書くほどうまくなるので、苦手でも頑張って書き続けるといいです。文章化すると、自分で自分の作品のことがよく分かってくるので、さらにアート制作が楽しくなってくると思いますよ!

その他のアート関連情報はこちらから。

▼現代アーティストになりたい人のための~初心者の第一歩から海外展開まで役立ち記事まとめ
https://mijin-co.me/art_article_matome/

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