マガジンのカバー画像

みじんことオーマの作品・写真を使ってくれたnote

1,674
みじんことオーマの作品および写真を使ってくださった方のnoteまとめです!使ってくださって嬉しいです! 特にアート作品の写真を使ってくださるともだえながら喜びます!
運営しているクリエイター

#小説

無駄のない文体から人間の本質を理解する「刑罰」

<文学(80歩目)> 刑事専門弁護士の目から見た「犯罪」の数々から、人間の本質を見つめる。 刑罰 フェルディナント・フォン・シーラッハ (著), 酒寄 進一 (翻訳) 東京創元社 「80歩目」はドイツの短篇の名手の作品。刑事専門弁護士としての経歴がとても生きている。 フェルディナント・フォン・シーラッハさんの作品は話題になっていることは知っていたが、何故か今まで手に取ったことが無かった。 これは結論から言うと「残念」でした。 もっと早くから出会っていたら、読書にかかわ

朝活用にBGMです~ VORACITY

おはようございます、竜神です。気まぐれですが、朝活用に元気が出る曲を。【音楽の紹介です】 https://youtu.be/bI2-ioFv3UA?si=PL1lBT5jL3lO4jBQ VORACITY 『オーバーロード』の主題歌です。 今日もがんばりましょう

窓からのお客さま

窓をコツコツと叩く音で目が覚める 今日も窓の外で羽を休めるこの子に起こされた なんとなくあの子に向かっておはようと一言 伝わらないのはわかってるけど なんとなく挨拶 予定より早く起きたことをプラスに捉えて 飲み物の準備 それを窓から少し離れた場所に座って あの子を観察 ここ最近はこれが日課になりつつある

神の遣いは静かに暮らしたい第1話

プロローグ  魔法が使える人間と、使えない人間が存在する世界に、その者は産まれた。  そしてその者は、魔法が使える側の人間だった。魔法が使える女は魔女と呼ばれ、男は魔法使いと呼ばれた。  これはとある魔女の物語。 1話 神の遣い  どうして私は神の遣いなんかになってしまったのだろう。そんなたいそうな人間じゃないのに。  黒い髪と青の瞳。この2つの特徴はこの国で長らく信仰されている神様の髪の色と目の色らしい。聖書に書いてあった。  毎朝5時に起きて、学校の敷地内にある教会

経年数秘術

「この人が経年数秘術の創始者さ」  経年数秘術師の風貌は、銀行員のようにかっちりしていた。男は、ぼくに名刺を差し出した。それから、はきはきと喋りはじめた。 「早速ですが、経年数秘術とは、数合わせの占術となります。事前にいただいたあなた様の基礎経年数を計算しましたら、73と高い数字が出ました。すると、ご年齢が32歳でいらっしゃいますから、残りの41を満たすようお召し物を組み合わせていただくことになります」 「はあ」  訊けば、基礎経年数というのは、生年月日、出生時刻、干支、出生

【小説】ミシュラン帝国 #2

これがフランスに向かう船か。 ミシュランの研修生が1,000人を超えるだけあって、近くで見るととても大きい。 ぼくは桜井さんから豪華客船に乗り込むと、受付と思われる人にチケットを要求された。 チケットを渡すとなにやらパソコンに数字を打ち込んている。 「柿本様この度はありがとうございます。柿本様の寝室は403号室です。船内のパンフレットもお渡ししておきますね」 「ありがとうございます」 受付を済ませると船内のロビーを見渡してみる。 高そうなソファーが至る所に設置し

文字世界【#3行日記】2023.11.12

20文字の世界に浸った後では、3行日記がまるで文字数無制限だ。しかし3行日記と20字文学は似て非なるもの。今日からまた3行の世界にちゃんと向き合います。 #3行日記

やさしく読める作曲家の物語       シューマンとブラームス 2   

第一楽章 シューマンの物語 1、恵まれた少年時代 ライプチヒから南に約70㎞、今は電車で二時間ほどのところにあり、古くから公園のように美しいと言われていたツヴィッカウは、音楽も盛んで、人々が心豊かに暮らしている静かで落ち着いた街です。 ロベルト・シューマンは1810年6月8日、街の中心にある聖マリア教会からほど近くにあるシューマン家の6番目の子どもとして生まれました。 「そうか、男の子か!」と、お父さんのアウグスト・シューマンも大喜びです。 「ほら、新しい弟だよ。」

小説版『アヤカシバナシ』ひかきぼう

母が昔、本当に昔、火葬場で仕事をしていたそうです。 今でいうアルバイトだが、そういう言葉もないと思う時代。 仕事は釜担当。 さて、この釜担当とはいったい何なのか?ですが。 昔の火葬場には、言葉は悪いけれど焼き加減を確認する為にのぞき窓がついていたらしく、その窓から定期的に中をのぞきこんでその炎の具合を確認し、炎担当に指示するのが仕事だった。 火が強すぎると骨が残らなくなるし、弱いと時間がかかりすぎる。 そこら辺の加減が難しいのだそうだ。 そこで母親が見たと言う話

こちら後宮、華の薬湯屋【第一話】

あらすじ(ラストまで) 補足:みどころ(キュン・エモさ) ① 主人公・海里は中性的な美人なのですが、男性に免疫がないため男湯を見るのが恥ずかしく、「顔に醜い傷があるから」と嘘をついて麻袋を被って湯屋の仕事をしています。 アクシデントが起こって、麻袋が脱げた海里の顔に顔を赤くしてしまう男性陣のシーンはとてもエモいと思います……! ② また、海里は宦官というテイで働いています。それゆえ海里にドキドキしている男性陣は、「自分はそういう性癖(BL)だったのか……?」

【マイクロノベル】歩く

 目の前に伸びる道をただひたすら歩いてきた。誰かと星を目指していたような気もするが今は独り。振り返ると乾いた道に残る私の足跡はもう消えかかっていた。冷たい風に吹かれ身震いして目を閉じる。すると彼方からの光が私を一瞬で赤く染めた。やっと目を開けて見上げた空にはもう星が見えなかった。

にしのとりかえばや(第十二話)

十四、  夕刻の、物の影が道に長く伸びる頃だった。金吾衛の建物の前には大きな往来が走っていて、この時刻、道行く人々の足どりは、我が家を、あるいは夜の街を目指し、白天より忙しなくなっているようだった。  サラは、金吾衛の向かいにある茶肆で籐椅子に腰かけていた。  この肆もそうだが、官衙の近くにある茶肆や旗亭などは、官人たちのたまり場になっていることが多い。とりわけ金吾衛近くの店は、捕吏やその下働きをする者たちが、情報交換を行ったり打ち合わせをしたりするのによく使われていた。  

小説の書き方、ちょっとだけ変えてみよう

小説の感想文をいただきました。どうもありがとうございます。 ざっと読ませていただいたところ、その場で書いてすぐ出すスタイルが悪く出てしまっていたようです。 (矛盾部分や不整合な部分、さらには執筆法にまで言及いただきました) もうお分かりでしょうが、私は推敲が大嫌いな人間でして、基本書いてはざっと見て出すスタイルを主としています。 「物書きナレーターを名乗っているのに推敲嫌いとはどうなのよ?」って思うでしょう?これが結構マジで、出した後に読んでは修正を繰り返すというセルフ差

昔、文字のない時代、旅に出ることの多かった男は最愛の妻や家族に想いを伝えるのに石を送ったと言われます。丸い石は元気。尖った石は疲れている。そんなふうに石の形で揺れ動く気持ちを表現したのかと思うと……3月28日

  昨日は、床屋に行きました。 最近はおっさんになったのか 美容院には行かなくなりました。 うそです! 気心の知れた親戚に床屋さんが仲間入りしたのもあります。 ごまかすな! 何よりも頭の毛が減ってきました。 悲しい! せめて、親父よりは毛を持たせたかったのですが 努力空しく減ってきました。 親父も弟もフサフサで何ら兆候を見せないのに。 70才のロマンスグレーを気取る親父より もちの悪い自分の頭に腹立てながら 「何が髪は長い友達だよ」とか 「昔は学校にファンクラブまであったのに