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地域で取れた小麦を麹をしてみる実験

今、「発酵」の実験をしている。

山梨・甲府のみそや五味醤油さんに協力してもらい、山梨・北杜市の自家栽培麦工房ナチュの川村さんが育てた小麦を使って「小麦麹」が作れないかという実験だ。

なぜ、小麦麹?かというと、わたしの「発酵好き」と2年前からナチュさんと共に取り組んできた「小麦栽培」が、ある時ふとつながり、「栽培した小麦で麹作って味噌作ったらどんな味になるだろう!」と私の発酵アンテナがビビビと立ってしまったからだ!

ナチュさんに、「小麦で味噌作ったらどうかなぁ?」と聞いていると、「やりましょう!」と。
五味醤油さんに「山梨で作ってる小麦で麹作れるかなぁ?」と聞いてみると、「やってみましょ〜」と!

小麦を作る人と、発酵させる人が揃ったわけです。
ありがとうございます(^^)

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地域を限ることを条件にしてみよう

そもそも発酵食品というのは、世界中でその地域の産物を使い、その地域の人々が脈々と技術を引き継いできた「生きるための知恵」。
例えば、山梨の甲州味噌。使われる麹は大麦麹と米麹のブレンド。なぜなら昔は米がそれほど豊富にとれた訳でなく、代わりに大麦も混ぜたからなのだとか。

味噌だけでなく、地域ごとに独自の進化を遂げた発酵食品は日本全国、世界中にある。
とれたものをできるだけ長く保存したり、消化よく食べたりするにはどうしたら良いかという知恵が長い時間をかけて文化になってきた。

今、味噌や醤油、酒などという発酵食品は当たり前にスーパーマーケットで売っているけれど、元々はその土地でとれるもの、水などを基本原料として作られていたはずだ。

なので、今回、川村さんの小麦を麹にして発酵食品を作ってみようという実験は、

・地域の中で材料を揃える
・地域の中で作れる製法を考える

ということを意識してみようと思った。今の時代、作ろうと思えば全国から材料を集めることだってできるし、地域の外の工場に製造を依頼することだってできるが、あえてそれはやらずに作ってみよう、という試み。

地域、ってあいまいな言葉だけど、自分たちが無理をしないで手に入る範囲、という感じかな。

まずはそもそも小麦は麹になるのか?!

今回の実験で、まず小麦は麹になるのか?という謎。

五味醤油さんでは普段は米麹と麦麹を作っている。この麦麹は大麦を使っている。小麦で麹を作ったことはないが、麹にならないことはないであろう、というのがみそやの見解。

でも、ナチュさんの小麦を麹にする上で、一つ目の問題があった。

それは「精麦」の問題。
米の精米というとピンと来るかもしれないが、麦も同じく外皮がついているのでそれを取り除くのを「精麦」という。

山梨ではその精麦を小ロットでやってくれる場所がない(と思っている。もし知ってる方いたら教えて)。
精麦すれば、玄米が白米になるように、外皮をきれいに削ることができるので、麹もつきやすいが、それができないとなると、どのように麹菌が麦の中に入っていくのか。


まずは蒸した小麦にそのまま麹を付けてみる方法で挑戦。

まずは第一弾は、大麦の麹と同じように、浸水した小麦を蒸して、そこに麹をつけるという方法で挑戦。

五味醤油さんの大きな蒸し窯。

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これで小麦を蒸して少し冷ましたところに麹菌を混ぜ込む。
これを保温して3日間。(1日に1回かき混ぜる)

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果たして結果はいかに。


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