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先日も日記

おとついちゃん先日の日記だよ!
一番下に要約があるからそれも読んだらわかりやすいかも!なんせ日記にはおとついちゃんの主観がまじってしまうからね。純な出来事のトレースしてみたいぜ、いみないぜ、できないぜ、かぷれーぜ。敬具。


電車から降りてエレベーターに乗ったとき、私は妙にひとりだった。ホームにいた人の顔を思い出せない。一緒に降りた人影を思い出せない。
始発の下り列車にしては混んでいた車内で退屈して、衝動的に降りてしまったこの駅の、駅名が思い出せない。
学校に行ってきます。眠い目を擦りながら今日家を出た。父と母は同じベッドで眠っていた。ペット猫はサイケデリックな絵を描いていた。鏡には何も映らなかった。いつもと違う日曜の早朝。いつものように部活の練習へ急ぐ。
そうそう、私は部活をしに学校に向かっているのだ。なのに何故こんな駅のこんなエレベーターに?
家の鍵を閉めて駅までダッシュ、始発の下り列車に飛び込む。まだ暗い街を瑠璃色の電車はゆく。徐々に人が増えてゆく。まだ一回も停車していない。学校へ行かないと。気持ちが焦る。私自転車通学なのに。部活午後からなのに。事実と感情はいつも合致するとは限らないらしい。電車は止まらない。トンネルを抜けトンネルを抜け海に出て海辺の街を走りビルを抜けてそしてようやく停車した、のが、今私がいるこの駅だ。
ああなんで疑いもせずエレベーターなんて乗ってしまったんだろう。階数表示があるべき場所に、今朝ウチの猫が描いていた絵がぐるぐる回っている。時計という時計や役に立たない。上と下と開くと閉じるしかボタンがない。乗ってからずっと降り続けている。それは5分のような10秒かもしれない。1時間のような5分かもしれない。はたまた10秒のような30分。父と母は目覚めただろうか。
今朝から何一つあっていない。吐き気が三割に達した。いい加減私をここから出してくれ。知らない身体に閉じ込められたうえエレベーターで降り続けるなんて。話の通じない機械のようなエレベーターは進み続ける。ガラスには何も反射しなかった。


🐏要約🐏
乗り換えミスったよぉ。大江戸線深いよぉ。東京ムズイよぉ。それと関係ないけど自動ドアにも無視されたヨォ。


ばいばいちゃんb


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