「殺す若者」(50158文字)昔の処女作
龍が燃えている。
力強く、懸命に、輝きを放つ炎。
僕は熱を感じている。そう、確かに思う。この不思議な景色は僕の目に、はっきりと焼き付き、胸の中で、何かを連想させる。炎は星空の下でただ真っ直ぐに天へ。そうして、燃え上がる龍の周りをふわふわと妖精のように飛び交う火の粉は、暗闇へと好きな方向へと駆け出し、力なく消えていった。時折、剥き出しになった木材が、生き物のように紅い粉塵を散らせながら、音を立てて崩れ落ちていったが、その中心では龍の胴体部分が自らの存在を知らしめるように大きな