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観光の現場で学ぶ日々【わたし、島で働く。】

「大人の島留学」は、島での仕事を中心としたお試し体験移住制度です。
現在、「大人の島留学では具体的にどのような仕事があるの?」というお問い合わせをたくさんいただいております。そこで、大人の島留学編集部が実際に仕事現場に行き、仕事の様子や仕事への思いをインタビューしてきました。多種多様な大人の島留学生の仕事をご紹介する企画『わたし、島で働く。』をお届けします。

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こんにちは。大人の島留学編集部です。
今回は、株式会社海士で観光業に従事する大澤こみちさんにお話をお伺いしました。大澤さんは、中学生の時から”観光”に関心を持ち、大学では観光学部に所属しています。また、高校時代に沖縄県久米島への離島留学を経験した背景を持っていて、観光の中でも「地域の人との関わり」に着目した視点を持っています。
また、大澤さんは、高校時代に隠岐島前高校の高校生との交流があり、海士町に魅力を感じ、過去には離島ワーホリにも参加していました。
そんな大澤さんは、大人の島留学制度を利用して念願だった海士での滞在を叶えました。今、大澤さんが何を思いお仕事に取り組んでいるのか、じっくりお伺いしてきました。

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お話を聞いた人:大澤こみち(おおさわこみち)さん
大学2年生(取材当時)。沖縄県久米島高校への離島留学を経験したのち、観光学部に進学。2020年11月から大人の島留学生として、隠岐郡海士町にてお試し移住を始める。

1.大澤さんのお仕事

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ー大澤さん、今日はよろしくお願いします!早速ですがまずは大澤さんの具体的なお仕事について教えてください。
大澤:今は、複数の仕事を掛け持ちしています。具体的には主に4つの仕事があります。まず、 2021年7月のホテルリニューアルオープンに向けて、予約サイトの変更をする仕事です。初めての経験なので、いろいろ調べながら進めています。
2つ目は、新しい観光コンテンツの作成をしています。隠岐島前高校のヒトツナギ部と観光をつなげる取り組みです。ホテルリニューアルオープンに伴い、島の観光業をバージョンアップしたいという企画が立ち上がりました。その時に、「海士町の観光って人だよね」という声を受けて、ヒトツナギ部と一緒に何かできないかということで、そのコンテンツを担当しています。高校生と週1で会議をしながらコンテンツの作成を進めています。
3つ目は、ホテル周りの事務作業です。食材の在庫発注、電話対応、メール対応、会議の議事録をとるなど事務的な作業もします。
4つ目は、島じゃ常識店(キンニャモニャセンターにある売店)、ホテル、船渡来流亭(キンニャモニャセンターにあるレストラン)にて、シフトの空きがあればヘルプで入っています。
また、最近は、ホテル朝食のシフトもあり、4時半起き、6時出勤という日もあります。
私は、一つのタスクだけに向き合うのが向いていないので、この働き方は自分にあってるかなと思っています。

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2.インタビュー① なぜ、観光分野で働いているのか?

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ー元々、観光に興味があって来島したとのことですが、大澤さんが観光に関心を持ったきっかけはなんですか?
大澤:中学生の時から、ホテルなどの観光施設に関心がありました。高校の時に、離島留学で沖縄に出て3年間生活する中で、街にある建物や見える風景も観光資源なのに、地域の人からすると当たり前すぎて「なんでそんなもん見るの?」と不思議がられることがもったいないなあと思っていました。
そこで、地域の方と一緒に島の魅力を再発見しながら、観光客にPRしていけたら面白いんじゃないかなと感じ、改めて観光に興味を持ちました。どうやったら地域の人と一緒に魅力を発見できるのかを考えたいなあと思って、観光学部に進みました。
今、海士町に来て島親さんとご飯一緒に行ったり、高校生と仲良くなってその高校生の親御さんともお話したりと、地域の方との交流が楽しいです。私は外者(そともの)なので、自分が当たり前だと思っていたことが、相手からしたら「なんで?」ってなる、例えば方言の違いとかが面白いです。

ー「地域の人」と観光客の2つの視点が交わるところを観光に取り入れるということですね。大人の島留学に参画しようと思ったきっかけも、海士町の観光に関わりたいという思いからですか?
大澤:元々は、観光分野に限らず海士町に興味がありました。離島ワーホリで海士町に来ていた一昨年に友達になった高校生が、Facebookで「大人の島留学生募集」の投稿をシェアしていたのを見たのがきっかけです。
昨年、コロナの影響で動けなくなったことが本当に嫌だったので、前から行きたかったし、行こう!と決めて、島に来ることにしました。
海士町のことは、高校の時に知りました。島前高校の寮の男子生徒と一緒にイベント企画をしていたりしましたが、久米島の高校生と比べて、島前高生は理論的だし、何か違うものを感じていました。
だから、1回は海士町に行きたいと思って、一昨年に、離島ワーホリに参加しました。その後も、機会があったら海士町に行きたいなあと思っていた時にタイミングよく大人の島留学のお話を聞きしたという感じです。

ー元々観光に興味があって海士町に来ているとのことなので、大澤さんは大人の島留学でやりたいことは最初から決まっていたのですか?
大澤:始めから今のお仕事が決まっていたわけではありません。来る前のオンライン面談で「学部は観光学部で、地域の人と関わりながら観光に携わりたいと思っていること」とお伝えしたところ、役場職員さんに今の職場の社長を紹介していただきました。

3.インタビュー② 仕事を始めて変わったこと

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ーここからは、大澤さんのお仕事に対する思いについてお伺いします。大澤さんは、仕事をする中で自分自身変わったなあと思うことはありますか?
大澤:最初のころは、右も左もわからずに会議に参加し、議事録をとっていました。観光周りの知らない単語や用語が多くて、すごく焦っていました。でも、やっていく中でだんだん感覚を掴んできたし、こういう風に観光って成り立っているんだとか、島の観光のリアルがわかるのでやっていて楽しいです。また、その中でも自分がもっと力になれることはないかなっていうところで日々考えています。
私って、「自分ってポンコツだ…!なんでこんなに仕事できないんだろう…」とよく悩んでいます。なんというか、自分ができることを見つけることに対して、意思があまりないのではないかと思うこともあるけど、与えられた仕事の中で自己流を見つけるというのは得意だということに気づけました。
あとは、自分ができることを増やさないといけないなと思っています。私は今、スキルが全くない状態で働いています。自分が飛び抜けて得意なこととか、自信が持てて他人にPRできる何かをを持たないといけないなと思うようになりました。

ーそれは一緒に働いている職場の人を見ていて思っていることですか?
大澤:はい、思うことしかないです。得意なこととかスキルがある人が、自分の周りにいっぱいいるので圧倒されています。
会社の皆さんが全体的にそうなんですけど、特にとある女性の上司は頭が切れるし、物事を広く見ていて、でもその中でも具体性のある指摘ができるのが本当に凄いなと思っています。憧れです。

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(Entôの工事現場見学にて、編集部に現場の説明をしてくれました)

ー日々、たくさんの刺激を受けているのですね。周りの先輩方に圧倒される中で、大澤さんはどのようなモチベーションでお仕事に取り組んでいるのですか?
大澤:最近、ありがとうと言われることが増えてて、それこそ職場の方から「いろんなところが見れてるから、できてない部分を丁寧に拾い上げていく力が強い」と言われました。自覚はないですけど自分にも強みがあるんだと安心しましたし、自分がすることで助かっている人がいること自体が、ここで働くモチベーションになっています。
あとは、自分の未熟さを割り切るしかないかなと思っています。自分の中で「ここはできない、できなかったら助けを求める。」って割り切ったら、ある程度できなくて当たり前という自分の中での決着がつくので、全部一人でやるってなると自分のできなさを責めてしまいますが、できなくて当たり前っていうのを言い聞かせています。

ーできないことは割り切って、人に頼ることができるようになったんですね。
大澤:でも、タスクはふらないです。自分の仕事は自分できちんとやりたいので、質問をすることが多いですね。直接上司に聞くこともあれば、問い合わせフォームに電話して聞いたりとか、いろんな人に助けを求めながらやっています。ちゃんと助けくれる方がいるから、自分を責めることはしないでいられます。本当に周りの方に支えられているなあと思います。

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(売店のレジに立ちながら、空き時間に事務作業を行っています)

ーでは最後に、いつもの質問をさせてください。大澤さんは「島で」働くことについてどのような印象を持っていますか?
大澤:限られた人でいろんなタスクを持ちながら働いているからこそ、支え合いながらやらないといけないなと思っています。なので、人間関係の円滑さや社会人としての基本的なところをしっかり身につけておくことは必要だと思います。
例えば、仕事を始めた頃は、マナーをよくわかっていない状態でワタワタしながら電話対応をしていました。しかし、そんなのでは先方に対して本当に失礼だと思い、その反省から、わからないことや気になることがあれば上司に確認をお願いするようになりました。

ずっと言っていますが、もっと勉強をしないといけないですね。

4.おわりに

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今回は、株式会社海士でマルチに働く大澤こみちさんにお話を伺いました。
ホテルの事務作業から観光コンテンツ作りまで幅広い仕事を行う中で、向上心と強い貢献意欲で仕事に取り組む大澤さんの姿がお伝えできれば幸いです。
大澤さん、貴重なお時間と素敵なお話ありがとうございました!
また、取材にご協力いただいた株式会社海士の皆様へ誠にありがとうございました。

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