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第4話メンエスオーナーのメンエス初体験


一文無しになったらいろいろと見えてくるものがありました。心配という名の好奇心から冷やかし半分で連絡してくる人や、あからさまに遠ざかる人、、、

そんな中でひとりだけメンズエステという場所に連れて行ってくれて元気づけてくれた元同僚がいました。

これがぼくのメンエス初体験。
当時はまだメンズエステといえば脱毛や痩身を連想するほうが一般的で、ぼくもそのひとりでした。

さて、初体験ですが、、、
面積の小さい紙ショーツを穿かされ横になります。

その後、90分だったか120分だったか?

どう?
気持ちいい?
すごい!あなたのココ動いてる♡

そうココよ♡
頭蓋骨!

頭蓋骨はね
24ピースからできていて動くの、、、

そこから時間いっぱいまで担当のセラピストさんが囁くような、なまめかしい声で永遠と骨とツボの話をしてくれました。

結局、オイルマッサージとは聞いていましたが、オイルは横に置いたまま骨や骨の横の痛いところをお姉さんの指で押されるだけの時間でした。

タイマーが鳴ると、ついさっきシャワーを浴びて横たわっただけの体をもう一度シャワーで流します。

シャワーが終わると、ちょっとだけ別人になったお姉さん。

そのまま横綱に押し出されるようない勢いで玄関まで見送っていただきました。

帰り際、お姉さんの意味ありげな
「こんどは指名できてね♡」
という言葉が今でも耳の奥で甘酸っぱく反響しています。

外に出ると
いやらしいニヤケとともに
「どうだった?」と連れてきてくれた元同僚。

ぼくが体験した内容を話すといやらしいニヤケは次第に大爆笑へと変化していきました。

その間、真顔のぼくはメンエスの社会的意義や必要性について深く深く考えました。

そして、ふたりで歩いてトンカツ屋に辿りついた頃、ようやくショートしていた思考回路が復旧して考えがまとまりました。

なんだこれ?

これがぼくのメンエス初体験です。
みなさんの初体験もきっと素敵な思い出になっているのでしょうね。

次回からは
メンエスが仕事にかわる過程を思い出してみようと思います。

最後までお付き合いいただき本当にありがとうございました。

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