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視覚に囁く『小ご絵』

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いつも大きくて立派な扉ばかり見せられてきたように思う。 深く考えることなく、大きくて立派な扉ばかり追いかけてきたように思う。 だけどいつもうまく開けられるわけじゃない。 ある… もっと読む
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#エッセイ

交流深化中。

たまに、文章の書き方や、社会人の人生訓みたいなものに的を絞って書いたら、と進言いただくこ…

小宇宙に紛れ込む。

暇さえあれば本を開くバイトで入った女子大生と話をしていて、こんなことを言われた。 「わた…

「幼馴染をつくる」計画継続中。

函館に、幼馴染はいない。 だから帰省するたびに、幼馴染作りに励んできた。 足を運べるとこ…

怒れる大人が叱られる時代。

潔い怒り方ってあると思う。 昨晩、JRの改札口で見苦しいものを見たもので、そう思う。 有人…

双子というキーワードが広げたもの。

「研究対象だったんですよ」  だから「入学できた」のだと彼は、粘度を持たない清流のように…

直木さんと芥川さんの間で揺らぎ、燃ゆ。

いつもなら直木さんを手に取る。安心できるから。なんて言えばいいのかな、スペアのある安心み…

ある文人の切り取られた時代を覗く。

自分では手に取らない本を読んでみたくなった。 図書館員に尋ねるという扉を選んでノックした。 もしもし、メジャーではないけど読み応えのある本を教えてもらいたく、お訪ねしたのですが。 こんな漠然とした投げかけに、絞り込める答えなどなかった。自分が同じように尋ねられても、答えようがないことに思いが巡る。 図書館員は困った顔をして、だから少し絞り込みやすく道しるべを置いた。 できたら人間ドラマがいいんですけど。人知らぬ名作っていうやつですかあ? 架空の話がいいので小説がいいかな

逃げちゃう2月。

ここにきて、時間の流れが早くなった。 1年のうち、この時期の時間は密度が濃い。振り返れば…

大後悔の旅にならなきゃいいけど。

ルーティンな毎日に、いつもと違うことが起こると、少し億劫になる。 段取りを考え、固まりか…

空想旅行。

旅行に行けないことが、思い出アルバムを見返す機会を増やしている。 湯けむりの露天風呂に、…

気持ちの新陳代謝を促すもの。

家で過ごす時間に映画を、という話をよく耳にする。 「もう観る作品がなくなっちゃった」とい…

肩書きはゴーストライター。

その人になりきって書く。 このように表すと、まるで潮来だ。 でも、当たらずとも遠からず。…

詐欺メールが増えた昨今、思うこと。不勧善懲悪。

ここのところ、危ないメールが心なしか増えたように思う。 危ないメールとは、フィッシングだ…

熱湯銭湯フリーク。

熱い湯の銭湯、温泉というものがある。 44℃とか45℃、あるいはそれ以上といった尋常ではない湯温の施設である。 そんなに高温で「公衆浴場」と呼んでいいの? とある街に、マニアックな熱湯フリークの集まる温泉銭湯があった。熱湯のお風呂はたまに見かけるけれども、どこから見たってフリークとしか思えない面々が集っていた点で特筆できる。 残念ながら今は暖簾を下ろしてしまったが、その名を山内温泉、長生湯という。 浴槽は丸く深い。浴槽に立つと腰くらいまで浸かる。 湯船は小さくひとつしか