コロナで自粛していると本屋への立ち入りも遠慮しがちになり、 心も弱りがちなのか、救いになる本を期待するでもない。 三冊だけになっていた平積みの本を取りあげると、村上春樹。 この作家の新刊が話題になっていないはずもないだろうに、私はよほど文学のかやの外にいたのだろう。美しい装丁の本だ。中の挿絵もたくさんあって美しい、薄い本だ。 と、いちいちに驚いた。村上春樹でなくてもジャケ買いしたかもしれない。 そして、肝心の、話に引きずり込まれた。 作家の本当の話。 遠景のよう