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いつの時代になっても結局、男のゴールは〇長なのか?

社長、部長、課長、係長・・・係長って最近あまり聞きませんね。大きな会社じゃないと設置されてないポジションだからでしょうか?

そんなことはさておき、〇長である。いろんな〇長があるなと思う。

名前は違えど、いずれも人の上に立ち、人を束ねるポジションを示している。

〇長になりたいかどうか? そういった調査の結果が数年に一度はネットニュースに流れる。

最近の20代は××%しか管理職になることを望んでいない!!!(衝撃)みたいな感じである。

あれを見るたび、「また出たか」と思ってしまう。

何度もあの調査をするより、20代で管理職をのぞまないと言った人たちが、30代、40代になったときにどうこたえているかを調査してほしい。

ほんとに必要なのはそっちの調査結果だ。

というのも、上にあがらずに組織に居続けることは実はとても困難だからだ。

課長だとか部長だとか、年齢相応のポジションについていなければ、年下にはバカにされるし(結果、言うことをきいてもらえないので仕事をまわせなくなる)、同年代以上には攻撃される。

出て行っても構わない人に対して、会社の人間の態度は辛辣だ。

日頃の鬱憤やストレスの矛先になるので。

また、人数の少ない会社ほど、実はアップオアアウトが徹底しているので、昇進しなければ会社を去らなければならない。

日本の会社の70%とか80%は中小・零細企業と言われている。

つまり、それらの企業のほとんどは「〇長になれなかった年寄り」を邪魔者として扱うのだ。

ある程度の余剰人員を良しとするような余裕のある大企業でなければ、昇進もしない中高年が居心地よく過ごせる場所はない。

そして、そんな場所は今の社会にはほとんどないし、あったとしても今後さらに削られていく。

そんなポジションを目指してはいけない。自分の首を絞めるだけだ。

専門職ならばと考える人もいるかもしれないが、これもどうだろう。

腕のある専門性の高い人ほど、ゴマすりだけをしているような上司につけば「なんでこんなバカの下にいなければならないのだろう」と悩むことになり(理性的な部下にぱっぱらぱーな上司を「むしろ合ってるんじゃない」などと言いながら割り当てるケースはとても多い)、組織を出ることになる。

スキルが高いから会社は大事にしてくれるはずだと思うかもしれないが(会社は大事にしてくれるかもしれないが)、上司と部下のような個人間の感情のもつれは会社でも解消してくれない。

どちらかが折れるか、辞めるか、それしかないのだ。

つまり、昇進もしていないのに居心地がいいポジションという稀有なものを手にするより、単純に上を目指したほうが簡単だし、結果的に一つの組織に長く居座れることになる。

だから、「なんでそんなに上にいきたいんだろ~? 上にいってもたいへんなだけじゃん」と先輩たちを嘲笑っていた若手社員も、年をとるうちに「男たるもの最後は〇長と呼ばれるようにならなければ!」と方針転換を図る。

昇進できずにみじめに会社を去っていく先輩たちを見るにつれ、考え方が変わっていくのだ。

そうやって、日本の「男たるもの最後は〇長になれ! そうでなければ男として敗者だ!」という古くからの考えがきっちりと受け継がれていく。

上にいける人の割合が少なくなっているのに(全体の人数が減っていることを考慮しても)、この考えがきっちり継承されていくので、男たちは苦しいばかりである。

でも、男も、伴侶としてそれを選別する女も、年をとるほどこの考えが結局は真理だと思い込んでいくので、日本全体が〇長となった男が勝ちで優秀なのだと結局は思っている。

そこまで極端じゃないよと言われればそうだが、人生は結局は金=男は結局〇長 はニアイコールの関係でもあるので、生きるのが困難になっていく世のなかではこの考えはさらに色濃くなるのではないかと思っている。

そういった流れに従い上を目指すか、それは実力的も運的にも無理だからドロップアウトして自分なりの小さな幸せを構築するか・・・どの道たいへんなことには変わりない。

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