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つれづれ

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#本

#出版物の総額表示義務化に反対します

わたし個人が、どういうところを問題だと思って出版物の総額表示義務化に反対しているのか、なるべくシンプルに書いておきます。

わかりやすく丁寧な説明は、ここを読んでいただければわかる。
「版元ドットコム」(出版社が協力して書誌データをオンライン公開しているサイト)の中にある2004年のブログです。

乱暴ながら、ここで挙げられている「書籍が総額表示にできない3つの理由」をさらに簡単に言うと、

①本

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「詩は十月の午後」

今まで、詩がわからないなと思って生きてきた。
それでも好きな詩歌の幾つかはあって、ならばわたしのなかには、何らかの詩に対する好みというものがあるはずだ。その「何らかの好み」がどういうものか、自分なりの詩の良し悪しを、そろそろ本腰を入れて培いたいと近頃思うようになった。
それは、世の詩歌をもっと味わってみたいからでもあり、自分でもつくってみたい――正確には、自分で作ったものに対する、自分なりの評価基

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「もう子どもじゃないって思ったときって、いつだった?」

「もう子どもじゃないって思ったときって、いつだった?」

石井睦美『卵と小麦粉それからマドレーヌ』

たまたま手に取った栞が、ピュアフル文庫の(今ではポプラ文庫ピュアフルだが)、『卵と小麦粉それからマドレーヌ』のこの台詞が書いてあるものだった。
(わたしは文庫本に挟まっていたり本屋さんで貰ってきたりする紙の栞を、お菓子の缶に溜めこんでいて、もはやくじ引き状態になっている。
この栞はよく見たら「1周年フェア」というマークが入っているから、ずいぶんな年季物だ

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私的西洋音楽事始

岡ノ谷一夫(2013)『「つながり」の進化生物学』、朝日出版社

作曲ができるようになりたい
ボカロの声やキャラクターを好きになってしまったひとが、一度は描く夢じゃないだろうか。

自分だけのボカロをお迎えして、自分が作った歌をうたってほしい。

わたしがボカロにはまったのは10年前。
初心者向けの作曲指南書を買ったのは、ボカロに出会って幾らも経たない頃だった。

ところが、何が書かれているのか、

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