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舞台感想 配信 ヴェネチアの紋章 ルポァゾン

宝塚歌劇雪組全国ツアー ヴェネチアの紋章 ル・ポァゾンの配信がありました。あさって観に行く予定なのですが、恐ろしい事にS席なのに4階!(本当にS席なのか!?)オペラで追っかけなければ全然見えないと思われるので、予習がてら配信をみることにしました。

まず、お芝居。

ヴェネチアの紋章は、私の好きな作家塩野七生さんの小説イタリア・ルネサンの1巻が原作となっています。このシリーズ(4巻まである)の主人公はマルコ・ダンドロなのですが、1巻は親友アルヴィーゼの人生を描いています。改めて、再読して読書感想文を書こうと思いますが、以前読んだときに書いた感想が読書メーターに残っていたので、上げておきます。

「ヴェネチア貴族の嫡子マルコの目から見た親友アルヴィーゼの人生を描いたヴェネチア編。スペインとトルコの間で揺れ動くヴェネチアの国益の判断と、庶子である為に数々の不利益を被ってきたアルヴィーゼの想いと野心が絡み合うようにドラマは進んで行く。一人の女性を愛し続けるアルヴィーゼやトルコのスレイマンなど歴史の影に女性もあり、その愛の物語は、宝塚のミュージカルの原作になっただけあってロマンティック。骨太な戦略や政治の駆け引きと、ロマンが程よく混ざり合った秀作。」

思い出した、そんな印象だったわ。塩野さんの作品は、小説とはいえ歴史的事実を上手く絡めているので、歴史小説として読める上に、ロマンティックなので素敵です。全巻読むことおすすめです。

で、舞台感想です。
宝塚らしい舞台で、よかったと思います。大浦みずきさんのは、スカステで見たんじゃないかなと思うんですが、記憶が曖昧で違いがよくわからなかったです。スカステで曲も新しくなっていたとおっしゃってたので、大分変っているのかもしれません。謝先生の演出なのでダンスシーンが印象的でしたね。古い作品という感じはしませんでした。
全国ツアーということで、装置も大掛かりにできないでしょうが、ゴンドラを上手く使ってヴェネチアらしさをだしていたと思います。また、イタリアとトルコでは衣装やダンスががらりと変わるので、飽きずに観ることができました。それに登場人物が壮麗帝(スレイマンやイブラヒム)とかぶるので、なんだか面白かったですね。ロクサーナは壮麗帝ではヒュッレムですよね。同じ人物なのに描き方で、こちらでは悪女に感じられますよね。そういえば、壮麗帝にもアルヴィーゼが登場していましたね。別サイドから見ている感じが楽しかったです。

咲ちゃん(彩風咲奈さん)とあやなちゃん(綾鳳華さん)の並びのビジュアルの美しさと言ったら、ため息ものですね。
ひらめちゃん(朝月希和さん)の落ち着いた人妻感は、許されない恋であることをまざまざと見せつける感じで切ない!
そして夢白ちゃんのオリンピア。オリンピアは原作では主要な人物で、私のイメージのオリンピア像にぴったりあっていて、マルコとオリンピアの物語もお芝居にしてよ宝塚~と思いました。
はぐれ組だっけ、三人組は原作にはなかったと思うのですが、このお芝居ではとても良い存在ですね。達者な若手がどんどん出てきますね。
全国ツアーの少ない人数でしているとは思えない程、しっかりしたお芝居で良かったと思いました。

次、ショー。

もう幕開きから、聞き慣れた音楽が流れてくると、ワクワクしちゃいますよね。冒頭のひらめちゃんの反りっぷり。宝塚の娘役さんのイナバウアーは、はんぱないですなあ。
そしてやはり、愛の誘惑。咲ちゃんがりんごを放り投げてからの、スーツの群舞は、もう、ズカオタの大好物。TVの前で、興奮しちゃって、あのシーンだけで汗だくですよ。たまらん。もう、皆ウィンクしまくってて、被弾された観客の皆さま昇天だろうなあと、ご推測申し上げます。
マタドールの咲ちゃん、あやなちゃんもザ・宝塚ってシーンですよね。
そして、アマポーラを歌う咲ちゃんに、なんだか泣けちゃって。
新調した雪組カラーのお衣装のデュエットダンスに、愛を感じちゃって。
ああ、のぞ様とまあやのサヨナラショーでもお二人グリーンだったなあ……とか思いながら、こうして世代が変わりながら、愛に包まれて新しい雪組が誕生して行くんだなあと思うと、やっぱり応援したくなります。

のぞ様とまあやの歌唱力は、全宝塚の歴史の中でも最高峰に位置していると思うので、単純に比較するのは酷な感じもします。でも、宝塚的ビジュアルの美しさに目を奪われるのも事実です。そして、雪組全体としての歌唱力は上がっていると思いますし、眞ノ宮るい君や一禾あお君や、とにかく期待できる若手もいっぱいおられますから、これからが楽しみです。

いやー、楽しかった。
以上、配信の舞台感想でした。生の舞台の感想は、明後日観てから投稿しようと思います。

生で観てきました。感想はこちら


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