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私は、こんな曲聞いてきた。(90s中期〜後期)

昨日からの続きで、ここでは90年代中期〜90年代後期にかけて書いていく。
個人的には、この年代の曲を今でも愛聴してる。
「歌謡曲」から「J-POP」にグラデーションのように移り変わっていく、そういう時代の音が響いていて、聞いてて楽しい。


雪が降る街 ユニコーン

平成4年。
いい曲だなあ・・・。
私が中学生の時、ユニコーンってとても人気があり、みんな大好きだった。確かこの曲が出た次の年、「すばらしい日々」を出して思いの外あっけなく解散してしまって、拍子抜けしたのを覚えている。
もちろん「すばらしい日々」も名曲で大好きなのだけど、私にはユニコーンと言ったらこの曲。
12月になると、車でこの曲をかけてしまう。
12月になった途端、町中が忙しなくなるのは何故だろう。
それまでと変わりのない毎日のはずなのに。

ラブリー 小沢健二

平成6年。
オザケンの伝家の宝刀「多幸感」をまっすぐに浴びれる良曲。
個人的には「多幸感とは、ラブリーのことである」でいいと思ってる。
この年に紅白でオザケンがこの曲を歌った。
紅白に出たと言うことにも驚いたが、みんな本当に楽しそうだったのが鮮烈に焼き付いてる。
特に変わり映えのない毎日を、オザケンは鮮やかに塗り替えられた。
そんなこと、常人にできるだろうか・・・。
本当にすごい。
今だって、ライフイズアショータイムって思えたら最高だ。
小沢健二は、90s前半までの「歌謡曲」とその後の時代のJ-POPをうまい具合に繋いだ交差点みたいな音楽。

hello,my friend 松任谷由実

平成6年。
土曜日の夕方5時になると、FMでユーミンのラジオを聞いていた。
ユーミンが話すことは、都会的で、洒落ていて、ちょっと浮世離れしたところもあり、子供の私はとても憧れた。
この曲は、月9のドラマ主題歌だった。
誰もが感じる、夏の終わりの、ちょっと切ない感じが、一瞬の中に全部閉じ込められている。
海に流した、小瓶の中の手紙を読んでいるみたい。
そういうものってずっと大切にしたくなる。
時代を越えた普遍性がある。

悲しみの果て エレファントカシマシ

平成8年。
ラジオで初めて聞いた時、こんなイントロ聞いたことなかったので、非常に驚いた記憶。
子供だった私は、ものすごく大人の、洗練された人たちが創った曲だと思っていた。あまりにもかっこよすぎたので、周りの誰にもわかってもらえないのじゃないかと言う、今にして思えば本当によくわからない拗らせた感情が募り、ラジオで録音したテープ音源をずっと一人で聞いていた。
なんなんだろうなあ、エレカシって自分だけの宝物で、ずっと一人で大切にしていたいと思わせるところがある。
「本当はないしょにしておきたい、とっておきの名店」
それが私にとってのエレカシだった。
大人になってから「エレカシ好きなんだよね」って言ったら「いいよね!」と言う人が結構いて、「なんだ、みんな言ってよ」と思った。
エレカシって不思議なバンドだ。今でもつかみどころがなく、説明がつかない。
だから私は大好きだ。

Time Will Tell.  宇多田ヒカル

平成10年。
言わずもがなの、宇多田ヒカル。
90年代後半に青春を過ごした人にはわかってもらえると思うんだけど、宇多田ヒカルが出てきた時の衝撃、今でもはっきりと思い出せないだろうか。
私はさっきも思い出して、鳥肌が立ちました。
日本人にこんな音楽を創る人が現れるとは思っていなかった。あるとしてももっとずっと先の話だと思っていた。
私は、NIRVANAをリアルタイムで体感していないのだけど、ある種、宇多田ヒカルはNIRVANA的体験をさせてくれたと思う。
音楽性は全く違うけれど、それまでに聴かれていたJ-POPの概念を丸ごとひっくり返すような衝撃があった。
大人になった今聞くと、歌謡曲のエッセンスもやっぱりはっきりとあり、宇多田ヒカルの天才性だけで成り立ってたと言うより、バランス感覚にも非常に長けていたことも発見できる。
Automaticの方が衝撃度は強いと思うけど、カップリングだったTime Will Tellが私は好きだったのでこちらで紹介。

街 くるり

平成11年。
くるりに触れたのは、この曲が最初だったと思う。
これもイントロにやられた。
「この街は僕のもの」という歌詞とボーカルに僅か狂気が漂って、なのにメロディは美しくてちょっとフォークっぽくて、そのアンバランスさが好きだった。
ちょうど関西に住んでいて、京都出身の彼らに親近感も勝手に感じた。
くるりってほんとバラエティに富んでいていいと思う。好きです。
配信で見た今年のフジロック、MCで「ロックは孤独に寄り添う音楽」みたいなことを無器用に淡々と話していて、ぐっときたのも近頃のトピック。


90年代後期は音楽的にはものすごく濃い時代だったと思う。
ありとあらゆるジャンルの音楽が噴き出している時代だった。
宇多田ヒカルとユーミンが同時代に存在してるのも、よくよく考えたら不思議な世界線。
混沌としすぎて、選ぶのに時間がかかった。
私には、明らかに90年代前半までとは鳴っている音が違うように聞こえる。
私自身が10代だったと言う思い出補正だろうか。
そうではない気もしている。専門的な音楽の素養が全くないから、本当のことはわからない。
もっと時間が進んだら、この時代のクラシックが決まるのかもしれない。
それをちょっと楽しみにしている。
音楽は続いていく。

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