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盃つまんで Vol.44

「わが街、銀座」
一九六四年、十八歳になった三月に大学進学のため信州から上京し、下北沢でひとり暮らしを始めた。学生時代にいちばん通ったのは近い新宿だ。六十年代の新宿は美術、演劇、映画、音楽、ハプニングなどアングラ文化の拠点として疾風怒涛の時代で、デザイナーを目指す若者には刺激に満ちていた。

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2,273字
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