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作業療法って楽しい!!〜車椅子ばあちゃんの役割編〜

僕は作業療法士として働いています。

作業療法のアプローチが成功すると
車椅子おばあさんと畑仕事を
楽しむ習慣ができましたよっ!
…という話を書きたいと思います。

僕が車椅子おばあさんと出会ったのは
発症から5年以上経った頃でした。

出会った頃の口癖は「ダメなんだよ。」
何か作業の提案をしても…
セルフケアの練習をしても…
生活指導の話し合いをしても…
露骨に介護依存に陥っていて、
自己効力感はとても低い状態でした。

また、リハビリには意欲的で
リハビリ職員は信頼しているものの、
介護職員には粗探しをするように
「空気清浄機の電源入れてくれなかった」
「車の運転が荒い」「あの利用者はおかしい」と
対人交流に難しさがありました。


僕は作業療法でこの方の自信の向上から
支援したいと思いました。

既存のリハビリで歩行訓練をしていたので
失敗体験をしないように段階付けを細かくし、
個別訓練後は「よく頑張れましたね」
「さっきの動き良かったですよ」など
必ず賞賛しました。

また、客観的評価で可能だと思った課題は
可能な工程を「ごめんね、お願いできる?」と
促したり、冗談を言いながら参加を促して
「お?できましたね!」「助かります」
「さすがですね」「ありがとうございます」など
自信が増すよう賞賛を続けました。

そうして1年が経過した頃には、
息子さんに頼らずに車椅子でトイレを済ませ、
趣味の手芸を他利用者さんに教えてくれて、
野菜作りのコツを職員に指導するようになり、

少しずつ障害者役割から
農家や趣味人としての役割へと
変化していきました。


この役割という視点は作業療法の特徴で
魅力的なゴール設定だと僕は思います。
是非、気付いていなかったOTさんは
意識してみて下さい!

作業療法士の技術を使えば、
計画的に、狙いを持って、
関係性自信の構築ができると思います!

やっぱり作業療法は楽しい!


※利用者様には同意を得ています。
※OT肩幅の私見です。

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