目でみる経済インボイスで「注意」急増〜すべてがNになる〜

2024年6月20日【経済】

 優越的地位の乱用の恐れがあるとして公正取引委員会から事業者への「注意」が急増しています。公正取引委員会が発表した「独占禁止法違反の処理状況」によると、2023年は67件で前年に比べ12件増。04年以降で最多となりました。

 公取委は昨年10月に導入が強行された「インボイス(適格請求書)制度の実施に伴う発注サイドの事業者と受注サイドの事業者との取引条件の再交渉に関連した事案」などが目立っていたとしており、インボイス制度関連で67件中40件を占めました。

 年間売上高1000万円以下の事業者は消費税納税が免除されています。しかしインボイス制度の導入後、免税業者と取引する課税業者は控除が受けられなくなり、消費税納税額が増加します。そのため、取引先に価格引き下げを一方的に通告する事例などが多発しました。

 公取委はイラスト制作業者がイラストレーターに取引価格の引き下げを一方的に通告した事例などがあったといいます。

 わずかな売上高しかない零細業者にも消費税納税を押し付け、消費者にも事実上の増税を押し付けるインボイス制度はいまからでもやめるべきです。

 (清水渡)

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