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まんがガタガタ道13 担当編集者との巡り合い

こんなコラムなんか書き始めてしまったから、元担当からは戦々恐々としてる人もいるやもしれない。何しろ歩く時限爆弾w。大丈夫、あのネタは書きませんから(多分)

プロの漫画家には必ず担当編集者がつきます。もちろん自分のアイデアでプロットを作りながらも担当の意見も交えてネームを作成。大きな物語の流れのチェック。部分部分の細かいチェック。作品自体が雑誌の傾向に合っているか、読者層に向いているかというのもチェックされ、いいんじゃないの一言で下描きがスタートします。

どうしても自分の意見を押し通したい。担当なんていらない!という人は同人誌を描いていればいいかと。同人誌は自由な世界ですし(ちょっとばかりの規制はあるけど)、マニアックなネタでも最初からモロにBLでも大丈夫w。

しかし同人誌の世界からプロの漫画家を目指す人によくある傾向が、、この担当さん、私の作品の事がわかってない!と勝手なダメ出しする人が多いような。

っっっっr

昔は例え担当と相性が合わなくても、石にかじりつくように頑張ればきっと芽が出るかもしれない!、、、と考えてました。

今は違う。合わなかったらその雑誌で賞、掲載、連載狙うの諦めたら?

い、いやぁ、、色々と編集さんとも会いましたが千差万別。いい人もいれば悪い人もいる。悪い人と最初の直感で気が付いたら、早々に別の出版社に行くべきかと思います。同じネームでも編集さんの意見がバラバラな事がありますし、私はこういうの好みだなと言ってくれる編集さんもいるかもしれない。誰も言ってくれなかったら、、、そういうネームなんです(笑)

悪い人というのは作品の批評云々ではなく、担当になって連載した場合に仕事をしないタイプだったり、嘘をついたり平気で約束を破ったり。他にもセクハラ、パワハラ、諸々のプレッシャーをかけてくる人。

私の友人女性漫画家もこういうタイプの担当さんに当たり、連載中に大きな拳くらいのハゲが出来てしまいました。元々神経質であり感受性が強く、天才肌で完璧を目指すような感性の持ち主だった故に、担当との折り合いが悪すぎて連載中に逃亡。そのまま打ち切りにされてしまいました。

さすがに途中で担当交代が出来なかったのか、色々と話を聞きましたが、どんなに漫画家が訴えても担当の所で話が止まり、上(編集長)まで行かなかったそうな。

こういう編集さんもいるんだ、、と思うと、無理に最初の段階でかじりつかなくてもいいかなと。漫画の作画だけでもかなりのストレスになるのに、こういう余計なストレスを感じると作業も上手くいきません。それは絵に出てしまいます。

私にもここまでではないですが、悪い担当に当たった事があります。ハゲてはいないので、私の場合は発散して乗り切ったりもしましたが、、、

担当のノーチェック

携帯コミックの初期の頃、デジタル入稿というのを初めて実践し、全ページ(12枚程度だったかな)オールカラーで掲載という仕事をした事がありました。担当さんは編プロ(編集プロダクション)の方でかなり年配。私自身アナログでの着色はしてたが、やはり1枚に1日かかるような大仕事。デジタルでの着色も遊びでやった事はあるけど、仕事ではど素人なので不安がいっぱい。しかも12枚も!

そんな訳で着色は担当さんが用意した人にお任せで、私はモノクロの完成原稿を担当に送って、着色された絵を楽しみしてました。送ってから10日くらいだったか、まだ着色が終わらないようなので、もしかしたらかなり手の込んだ塗り方しているのかなと思ったり。

配信されました!との連絡を受け、サイトを見ると、、、

(#`Д´)ノノ┻┻;:'、・゙; ┳┳ヾ


影なしのベタ塗り。背景もベタ塗り。全てベタ塗り!色が入ればここは省略できるなと思った箇所もベタ塗り。い、いやぁ、、、ひどい。担当に電話して、ちょっとこれはひどいんじゃない??、いくら安価でどこぞの専門学生か何かのアルバイトにやらせたとはいえ、こんなんでいいの??、と言ったら、、

あ、まだ見ていないんです。と。

え??どゆこと??私の送った原稿をチェックして、着色する人に回して、完成したのをチェックして配信開始したんじゃないですか??と問うと、私のアナログ完成原稿ファイルを開かないまま着色の人に回し、完成したのでセリフ入れる人に回して配信したとの事。つまりこの人は何もしていない。単なる中継係。

それで給料もらってんですか??とちょっと怒りながら話すと、自分はデジタルの事はわからなくて、、、と(^◇^;)

い、いや、そういう仕事でしょうが!!そういう仕事の担当でしょうが!!!そりゃ年配で今までアナログ作業しかしてこなかったんでしょうけど、デジタルの仕事をお願いしてきたのはそっちですよ!!いや、それ以前になぜ完成原稿をチェックしない!!!!アナログ時代もそうだったのか???

なんかねぇ、、もう、、、うん。分かったから次からは全部カラーは自分で塗りますから、、、せめて完成原稿はチェックしてください、と念押しして電話を切ったような。

この人との仕事、度々謝罪されるような出来事があったのだが、全てFAX。生の声で謝ろうとしない。生の声の方が誠意が伝わるのに、なぜ電話じゃダメなんですかと問うと、、、いやぁ、、、ちょっと、、とハッキリした答えが返ってこない。おそらく私にまた怒られると思ったにせよ、逆効果ですがな。

原稿料が振り込まれない

あまり私は原稿料の振込チェックとかしてない。面倒だから(^◇^;)い、いや、原稿描けば振り込まれるのが当たり前だと思っていたからかも。

ところがある編プロでの仕事で描く事になり、色々と資料提供や当時の様子の詳しい人がいたので色々とレクチャーを受け、作業は思ったよりもスムーズに進行。無事に入稿し、あとは原稿料w

普段は振込チェックなどしないのだが、その時はたまたま銀行に行く機会がありチェックするも入金されていない。ま、まだ1ヶ月目だし来月かな、と思いきや、その次の月も入金されてこない。3ヶ月めでようやく私も確認の電話を入れるも、すみません。こちらの手違いで、来月には入金します!との返事。電話してよかったーと思い、その翌月、、、振り込まれてこない。その翌月。その翌月も。

何度もどういう事ですか?と問いただしても、こちらの手違いですぐに、の返事一辺倒。さすがに切れた。親会社の方の編集さんと話す機会があったので、事の顛末を報告。調べてもらうと私に入金するはずの原稿料を、ちょっとしたトラブルで他の漫画家さんに回し、私の方へ払うお金がない、と(^◇^;)

なんとか親会社の方からの圧力で、やっとその翌月、、もうそろそろ1年近くになろうかという時期に入金がありました。怒りというより嘘つかれるのが嫌いなので、ちゃんと話してくれればよかったのに、、。

聞くところによると友人漫画家の何人かは、他の会社でも原稿料が支払われないままトンズラ(サイト閉鎖)されたというのをよく聞きます。大手ではなく携帯配信会社に多いようで、、、。

泥棒扱い

資料写真などは編集部が用意してくれる事もありますが、自分で写真を撮った場合でも担当編集に領収書を渡せば、必要経費として戻ってきます。その時も担当から領収書もらっておいて、と言われ写真撮影。資料にはカラーよりも白黒の大きな版でよく編集部から写真をもらっていたので、そのサイズでプリント。カラーよりもちょっと値段が高めになるのね。

そして打ち合わせの際に領収書を渡すと、おかしいじゃないか!この金額は!と言い始めた。確かに普通のサイズでプリントするより高めだけど、資料用のサイズなのでと言うと、自分の買い物分の金額も入ってるんじゃないか?この間、他の漫画家がそういう手口で金を要求してきた!おまえもそうなんじゃないか?!

さすがに私がブチ切れた!怒りというより哀しみ。長年一緒にやってきた担当が、こういう事を言い出すとは思わなんだ。どんなに違うと言っても泥棒呼ばわり。もうダメだ。この人とは付き合えん。最後はそんな気持ちでした。

こうしていい別れ方もあれば、悪い別れ方もある。担当さんとは仕事中はなるべく変わってほしくなく、ずっと一つの仕事を一緒にやっていきたいものですが、あばれ花組の時だけでも4人変わっています。編集部の都合、人事異動、諸々の理由がありますが、漫画家になっても担当は選べません。こればかりは運、、、ですかね。

花組の時にもすごいのがいたなぁ、、。最初の打ち合わせで、僕、漫画じゃなくて週刊プレイボーイ行きたかったんですよねぇ、、っておい!!!

(#`Д´)ノノ┻┻;:'、・゙; ┳┳ヾ

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