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イブキちゃんの聖書入門#80 「2024年の始まりに:聖書的終末論プロローグ」

"民族は民族に、国は国に敵対して立ち上がり、あちこちで飢饉と地震が起こります。
しかし、これらはすべて産みの苦しみの始まりなのです。"
マタイの福音書 24章7~8節

☆新年明けましておめでとうございます。

先ずは1月1日に起こった「令和6年能登半島地震」に際し、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

1月1日当日、私の携帯電話からJアラートが鳴り響いた時、私は自宅から遠く離れた長野県菅平にて、同じクリスチャンの方々と一緒に、2泊3日の冬季バイブルキャンプ(聖書の学び会)に向けての準備に取り掛かっておりました。

Jアラートが止むと同時に、通常の揺れとは明らかに質の違う不気味な横揺れが起こり、体感的には3分程、それが続いたように思えました。

その揺れ方と長さから、私は約13年前の東日本大震災を図らずとも想起し、「これはまた大変なことになったのかも知れない」と戦慄を覚えました。

複数の家屋が倒壊し、2024年1月6日現在のところ、120名以上の方々が亡くなられたと聞いております。

救護、救援活動にあたる自衛隊、消防の方々、ボランティアの方々に神からの守りと祝福があるように、何よりも被災された方々に一日でも早い心身の回復がもたらされることをお祈り致します。

☆私が聖書と出会い、クリスチャンへと変えられたのが2012年の4月で、それから12年余りの月日が経ちますが、その間に世界の様相は大きく変化してきたように思えます。

新聞やテレビなど、それまでの人々の情報源であったメディアはその発信力と信頼性を大きく落とし、SNSやインターネットでの配信がそれに取って代わるようになりました。

GAFAと呼ばれるアメリカ発祥のIT企業はますますその存在感を増し、グローバルに展開する情報技術産業によって私たちの生活が彩られるようになりました。

まさに創世記のバベルの塔の如く、人間の力によって世界を一つの国家にまとめ上げようとするリベラルなグローバリズム勢力の拡大が目に見える形で顕在化して来たと思わされます。

中東情勢に目を移せば、イスラエルとアラブ国家はアブラハム合意によりある一定の歩み寄りを見せる一方で、イスラエルはハマスなどのテロリスト集団の横行と依然として対峙せざるを得ない状況が続いています。

またそれらテロリストを陰でコントロールしているイランがロシアとの結び付きを強め、イスラエルとの対立を深刻化させています。

歴史的事実を歪め、イスラエルを一方的に悪者にして攻撃する、またユダヤ人抹消を公言して憚らない反ユダヤ主義的風潮が、世界各地でますます強まっているように思えてなりません。

それらのことを統括して言えば、今私たちが生きているこの世界は確実に聖書が預言する「終末の時」に突入しているのだな、とクリスチャンとして実感せざるを得ない状況です。

☆聖書は「この世」(時代)が終わる「終末の時」に際して、どのようなことが起こるのかを明確に預言しています。

簡単にそれを時系列的に並べれば…

①:世界離散していたイスラエル民族が再び約束の地に集められる(1948年のイスラエル共和国建国をもって成就された)。

②:クリスチャンの携挙(生きた状態のまま天に引き上げられること)が起こる。

③:反キリストが国際政治の舞台に登場し、また反キリストがイスラエルと7年間の契約を結び、患難時代が始まる。

④:患難時代の最後にキリストの地上再臨が起こり、生き残った全てのユダヤ人が再臨のキリストをメシアと認める。

⑤:反キリストとその軍勢が滅ぼされ、キリストによる千年王国が始まる。

という流れです。

今現在、成就しているのは①のみであり(厳密に言えば離散したユダヤ人の帰還は今も継続して起こっている)、②以降も確実に実現すると私は信じております。

☆そのような「終末」の一連の現象が実際に現れる前に、ではどのような前兆(サイン)があるのか、そのことを示したものが冒頭でご紹介した聖書箇所です。

(因みにこれはイエス・キリストが「世の終わりの前兆」について質問して来た弟子たちに向けて語ったものです)。

"民族は民族に、国は国に敵対して立ち上がり、あちこちで飢饉と地震が起こります。
しかし、これらはすべて産みの苦しみの始まりなのです。
マタイの福音書 24章7~8節

「民族は民族に、国は国に敵対して立ち上がり」とは、当時のユダヤ教のラビ(教師)が使用していた用語で「世界戦争」のことを指します。

1914年に始まった第一次世界大戦が人類最初の「世界規模での戦争」であるので、第一次世界大戦をもって聖書的には「終末時代」に突入した、と言えます。

「あちこちで、飢饉と地震が起こります」とは、まさに20世紀後半から現在にかけての世界の様子を表しています。

アメリカの地質調査所によれば、世界のどこかでマグニチュード6以上の地震が起こった頻度は1970年代から急増したとのことです。

そして昨今では日本だけでも、まだ記憶に新しい阪神淡路大震災、東日本大震災、熊本地震、そして今回の「令和6年能登半島地震」が挙げられます。

また飢饉に関しても、日本に居るとそこまで実感が湧かないのかも知れませんが、異常気象による不作や人口増加に伴う食糧供給状態の悪化が世界各地で起こっています。

☆そしてそれらは全て、「産みの苦しみの始まり」なのだ、ということです。

「産みの苦しみ」とは7年間の患難時代を指します。

その本番の苦しみが始まる前座、予兆として、世界大戦を皮切りとした方々での地震、飢饉がある、ということですが、「産み」と喩えられている以上は、そこには「新しい生命の誕生」があります。

終末論で語られることは一見してどれも恐ろしい、悲惨なことばかりのように思われてしまいますが、実はそのようなバッドニュースの背後には、「これまでにない新たな希望」が産み出されるという「良き知らせ(グッドニュース)」が控えています。

妊婦が陣痛の後に、赤子の顔を見る喜びを体験するように、今のこの世界も多大な苦しみの後に、希望に溢れた「新しい時代」の幕開けを迎えると、聖書は私たちに啓示しています。

聖書が私たち人類に示す着地点は、常に希望なのです。

☆次回から聖書が語る終末論について、またその「新しい時代」について、『マタイの福音書24章』を中心にその詳細を解き明かして行きたいと思います(長旅になるかも知れませんが)。

どうか今年も当コンテンツ、『イブキちゃんの聖書入門』を宜しくお願い致します。

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