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三角形に魅了されてしまった

最近「三角形」について目がない。そのキッカケはこの記事にあります。

新潟県燕三条で毎年行われている「工場(こうば)の祭典」が、事業として拡大を続けている要因を、プロジェクトのコアに「三角形」を形成している点であるとして、私が勝手に分析した記事です。これが自分で言うのもなんですが、非常に人に説明がしやすいなと思っていまして。

実際この間、知人に説明した時もすんなりと理解してもらうことができ「やっぱ三角形いいわぁ」としみじみ感じています。

日に日に高まる「三角形」への気持ちは知的好奇心となり、私に「三角形フィルター」を授けてくれ、物事をその視点で見たり、まとめたりするといった「新しい体験」へと昇華されつつあります。

このnoteでは、こうして生まれた「三角形への知的好奇心」に基づき、三角形について考えたこと、調べたことをまとめていきたいと思います。

三角形における神秘性・優美性

まず、平面に描かれた三角形を見ると特別な印象を受けます。
丸や四角形とは異なり何か不思議な匂いを漂わせている形。

なぜ、三角形に特別な雰囲気を感じ取ってしまうのか。視覚で感じるその印象は、大抵の場合、その人の記憶のデータベースから引っ張りだされ、過去に類似した形の物からその形に対するイメージを決定すると思います。

そういう意味では、実物は見たことはないけれど「ピラミッド」「フリーメイソンのロゴ」「遊戯王の三角型のペンダント」なんかが私の中で三角形のイメージを決定付けしているかもしれない。これらは宗教的な意味合いを強く持ちそのせいもあって「神秘性」を感じる。これが一つめの印象です。

そして、もう一つの印象が「優美性」です。これを大きく印象付けているのはたぶん「富士山」です。

日本人と富士山は切っても切り離せないもの。富士山が日本に与えた影響は計り知れません。伝説的な浮世絵師、葛飾北斎など数多くの芸術家や詩人の創作意欲をかきたててきました。なぜ人は富士山に魅了されるのか?

それは「美しいから」でしょう。

ではなぜ人は富士山を見て美しいと感じるのか。

日本一美しい山容を誇るといわれている富士山が、他の山と何が違うのかというならばそれは「形」にあります。きれいな円錐形、横から見るときれいな二等辺三角形。三角形は絵画において安定した構図とされており、人はその形に美しさを感じます。

こうして三角形の魅力はその「神秘性」と「優美性」にあるという考えが私の中に形成されました。

三角形は矢印の意味合いを持つ

次に、三角形は「矢印の意味合いを持つ」ということについて。矢印というのは「道標」であり人の行き先を決定する物でもあります。それは人の生きる行程を表すものでもある。

面白いことに「頂点」を上ではなく右または左とすると、今まで持っていた「神秘性」や「優美性」を失い、矢印として機能する度合いが高まります。

なぜ上にすると神秘性や優美性が高まるのでしょうか?それは天を指し示すからだと思います。昔から、天には神が住まうところ、その天は人が死ねば召される場所であると信じられてきました。天(宇宙)は人智を超えた場所、だから上向きの三角形からは神秘性や優美性を感じるのだと思います。

マズローの欲求五段階説やヒエラルキー構造などが「▲」で描かれるのも、こうしたことが影響していると考えると合点がいきます。

「三角形+向き」がもたらす印象は概ね以下のようにまとめられます。

▲:上向きの三角形

上移動 送信 アップロード 想像 ピンポイント 神秘性 優美性 

▼:下向きの三角形

下移動 受信 吸収 ダウンロード 実現 ピンポイント 危険性 

これは「ダウンロード」ボタンや地図の位置を示す「ピン」でとても馴染みがあります。

▶︎:右向きの三角形

右移動 送信 再生 進む 未来 結果 ゴール地点 ワープ

「Youtube」や「Spotify」「Amazon music」の再生ボタンとして日常的に触れています。「Messenger」のコメント送信ボタンも右向き三角です。

◀︎:左向きの三角形

左移動 戻る 逆再生 過去 原因 スタート地点 ワープ

こちらは右向き矢印とセットでよく使われています。美術館や博物館にいくと必ず矢印付きのサインがありますよね。

このように上下左右、向きによって与える印象は異なり、横向きになると機能性がグッと高まることが分かります。ですから、日常的に良く目で捉えているのは「▶︎」か「◀︎」の方だと思います。

上下:左右の割合でいくと2:8くらいでしょうか。「▲」は神秘性や優美性を放つことから企業やブランドのロゴを表すこともある印象です。

本能は逆三角形に反応しやすい

しれっと「▼」のところに「危険性」と入れてあるのですが、気付かれたでしょうか?? 

調べていましたらこんな記事に出会いました。
本能は「逆三角形」に反応しやすい?見つけやすいパッケージの心理学

ここでは無意識的な感覚を想起する図形の一つとして「逆三角形」があると説明していまして、この記事によれば人は「上向きの三角形よりも下向きの三角形を見つけやすい」らしいんです。

これはdownward-pointing triangle superiority(DPTS)効果と呼ばれているもので、逆三角形が、鋭く尖ったナイフや人の怒った顔など、危険なものと結びつくことが理由だと考えられています。人の注意は、危険なものに敏感な性質を持っています。嬉しいことは忘れてしまっても、悲しいことはずっと覚えているのも、そうした性質のためです。

言われてみれば、確かに人の怒った顔は「逆三角」で描かれることが出来るし、そういう「危険」な印象がある(笑)本能と結びついていたんですね。

その一方で、尖った下向きの三角形は目につきやすいかもしれないが、ブランドへの印象形成の面では、必ずしも吉と出るとは限らないという実験結果も出ているようです(下向きよりも丸みのあるデザインの方が良い)。

こういうことを知っているだけでも普段の生活の解像度は上がっていくだろうし、仕事にも活きていきますね。

ビジネスの中でも役立っている三角形

ここまで、三角形が図形としてもたらす印象などについて書いてきましたが、ビジネスシーンでも様々なところで三角形は活用されています。ビジネスフレームワークで使われていることが多いですが、最近目につくのが「独自のロジック」を説明するところです。

例えば、Takramの田川さんの「BTC」モデル

Stuidio-L 山崎亮さんのコミュニティデザインにおけるプロセス。

発酵デザイナー 小倉ヒラクさんの「読モ」理論。

そろそろ チャーリーさんのビジネスモデル「逆説の構造」

効率を考えるならば、A地点からB地点まで直線で結ぶことが最も早いし合理的。しかしながら、いずれのロジックも「急がば回れ」ではありませんが必ず「C地点」を作ってそこを通ることや、C地点も組み合わせてグルっと一周させていることが分かります。

それもなるほどと思わせるものが多いですね。そして、これらを眺めていると「時代」を映し出しているようにも思えてきます。右肩上がりの時代は「A→B」のように直線思考でよく塾考する必要はなかったが、様々なテクノロジーやデータが勃興している現代においては、ビジネスもそうは問屋が卸さないということ。

いかに間に「C地点」を挟み込めるかどうかが、事業やアイデア、さらには地域の持続可能性や発展していくかどうかの鍵。最近、個人的に考えている「社会性」「独自性」「経済合理性」についても三角形で捉えたら、スッと流れて見えてきました。

ちなみに、コミュニティデザイナーの山崎さんが話されているコミュニティデザインの「生き方」を挟むロジックは、実は自分も仕事の中で類似したことをやっています。結局「どう生きるか」「どうやって暮らすか」が無ければ、単に機能を配置していく無機的な街になってしまう。そして今の街づくりの多くがこれ。こっちの作業はとても時間がかかる事だけれど、本丸であると確認ができて良かったです。

最後に

とりあえず「三角形への知的好奇心」に基づき考えていること、調べたことを書きまとめてみましたが、いかがだったでしょうか。

デザイナーの方からすれば、当然のことが多かったかもしれません。しかし、きちんとデザイナー教育や学習を受けているわけではない、ビジネスサイドの身としては、大変有意義な学びをすることができています。昔、グラフィックデザイナーになることを考えたことはあるので、こういう見方が嫌いではないのが幸いでした。多分、このような自主的な取り組みがビジネスとデザインとテクノロジーを引き寄せていくのだろうなと思ってます。

また、ここに書き連ねたこと以上に、この世界にはまだまだ「三角形」にまつわる面白いことが潜んでいると思います。例えば、三角形の大事な定理に「三角形の2辺の和は第三辺の和よりは長い」というのがありますが、犬もこの定理を知っているらしいです。だから、餌や獲物を取りにいく時に回り道をせずに走っていくとかもとても不思議ですよね

そして、あのナポレオンデカルトも「三角形」にずっと魅了されていたことを知りました。

思わぬことから「三角形」に対して異常な興味を持ったわけですが、三角形の不思議な世界の広さと楽しさを今後も堪能しながら、ビジネスシーンにも積極的に導入して、その素晴らしさを他の人にも伝えていければなと思います。

この記事が誰かの何かのお役に立ったら幸いです。それでは今日はこの辺で。

※このnoteは「三角形」ネタが増えたら追加して更新していこうと思っています。


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1986年生まれ。元マーケター。現在は、中小企業のコミュニケーションのクオリティや導線をデザインする「コミュニケーション・ディレクター」が主戦場。webメディア『Point of View』の執筆者/管理人。白湯を愛するサユラー。

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