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おせちーずライフ <7.おせちーず 分析屋になる(2)>

 2012年。

 世界の金融市場の懸念はギリシャをはじめとした欧州債務危機でした。
 日本人の外国旅行者としてはありがたい円高も、日本にいて日本株市場と向き合わなければいけない身には頭が痛いネタです。
 海外売上高比率が高い製造業が少なくない日本では、円高は企業業績にネガティブ寄与する要素です。
 だけど、1アナリストとしてはネガティブなことばかりレポートにするわけにはいきません。投資家はいつも儲かるアイディアを求めているわけですから。

 確か2000年に契約した予定利率4%保証の米ドル建て終身保険は2010年に保険料を払い込み終えました。正確に計算していませんがざっくり1ドル=120円前後で保険料を払ったのではないかと思います。
 保険料を払い込み終えたら、東日本大震災だ、欧州債務危機だで見たこともない円高になり、この時ばかりはこの保険契約を手放そうかなぁとしばしば思ったものです。いくらドル建てで4%が保障されていても、1ドルが80円とかじゃ120円で払い込んだ者にはそんな予定利率でも焼け石に水状態。

 結局解約手続きが面倒でそのままにしました。
 今となっては、そのままにしておいてよかったと思います。
 その理由については次の回ぐらいに書ければと思います。

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