続・恋愛ってそんなに大事?恋愛は「変態」説
前回は「恋愛は心の風邪説」をお届けしました。今回は一歩進んで、恋愛って「変態」なんじゃないの?という話をお届けします。
恋愛は変態だと言った人を知っていますか?
前回、恋愛なんてそんなに大事でもないし、高尚でもないし、人生もっと大事なものがあるんじゃないの?という少々ドライな話をしましたが、今回はそれに留まらず、
「恋愛しているの? 変態だね」
という驚きの展開です。恋愛を変態だと切って捨てたのは、だれもが知っているとても有名な人物です。
雨ニモマケズや銀河鉄道の夜の作者、宮澤賢治です。小岩井農場という長大な詩の中に、上記のように登場します。
“小さな自分をここからここまでと区切ることの出来ない宇宙の中において、正しい願いを内側に燃やして、あらゆるものと一緒に幸福になろうとする。それをひとつの宗教的な願いとするならば、そこから挫折して疲れ、自分ともう一人の誰かと永遠に一緒に歩もうとする。この変態を恋愛という。”
乱雑な説明ですが、僕はこんな具合に解釈しています。
過激だけれど本質的な恋愛は変態説
確かに、ちょっと過激ですし、極論だとは思います。でも、すごく本質的です。恋愛っていいよねなんてキラキラしている人を追い詰める力のある考え方だと思います。
自分だけとか、自分たちだけではなく、みんなで幸福になろうという願いを胸に抱き燃やしても、そんなの無理だと挫折する。疲れてしまう。その結果、代償として登場するのが恋愛です。
誰かと一生添い遂げることって素晴らしいよね、と根拠なく言われていますが、本当にそうでしょうか。もっと深い願いが胸の中にあるのでは?ひっかかっている疑念や矛盾を、抱えているのでは?
性欲の話も少しだけ
じつは、宮澤賢治の透徹した言説は、ここでは終わりません。続きがあります。
このように続きます。
“誰かとずっと一緒に歩もうとしても、決して手に入らない恋愛の本質的部分を、(手に入らないから)無理にごまかして得ようとするのが性欲だ”
ということですよね。もちろん「欲」は欲でしかないのですが、その欲の使われどころについての指摘です。
自分たちだけが幸せならそれでいいの?
パンデミック下のこの新しい時代、「自分たちだけの幸せで良いのか」という問いは、その鮮烈さを増しています。
真正面から、ガチで考えるに値する問いだと思います。社長と平社員の給料はなぜ違うのか?ワクチンを確保出来る国と、確保出来ない国があるのはなぜか。宮澤賢治は、別のところでこうも言っています。
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