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自分を変えるな

日本社会には「今の自分を変えて何者かになろう」というメッセージが溢れています。「今のままのあなたではダメですよ」というわけです。でも、(広告屋なのか何かの先生なのか知りませんが)一体どこの誰がどんな立場でそのようなことが言えるのでしょうか。

変わらなきゃダメだと脅されて

電車の中吊り広告、ネットの広告、テレビCM、様々なタイアップ記事などの中に「今のあなたのままではダメですよ、変わりましょう。私たちの◯◯を利用すれば変われます」というメッセージが溢れています。プロダクトやサービスを売るときに、「変わらなきゃ」という思いが利用されています。

「向上心を持って何が悪いの?」
「ありのままが一番って、何の努力もしなくていいってこと?」

もちろん違います。

問題は、自分で「変わりたい」と思うことと、誰かに脅されて「変わらなきゃやばい」と思うことの、区別がつかなくなっていることです。

自分を変えていいのは自分だけ

人は、自ら「自分自身を変えたい」と思うことがあります。内側から湧き上がってくるそうした思いには、理由などありません。ただそう感じる。変化も含めてその人自身なのです。

でも、そうした内なる願いと、誰かに「お前、そのままでいけると思ってんの?」と脅されて「変わらなきゃ」と思うのは、まったく別物です。あたかも自分の願いと錯覚するような巧妙なやり方で、「変わろう」と言われるため、多くの人が混乱しています。

変わりたければ変わればいい。でも、自分を変えていいのは自分だけ。誰かの意図でコントロールされたいと思う人などいるでしょうか。

最強の自分になるために

僕は、最強の自分は「ありのままの自分」だと考えています。「他人を演じている人」は、単体で見れば感じがよく見えても、「ありのままの自分らしい人」が出てくれば敵いません。

空気を読んで演じ合うような形だけの場で、そういうことに構わずただありのままに自分らしく振る舞う人が出てくると、目の覚めるようなインパクトがあります。鮮明な輪郭のある圧倒的な存在感。ありのままって、要するに最強ということです。

ただ「ありのまま」を垂れ流すのは、自分一人の世界を生きるのと同じこと。関係性のなかで、社会のなかで、そことちゃんと関わりながら、ありのままの自分として存在する。目指すべき状態って、そういうことなのだと思うのです。

誰かに利用されて、自分を変えない。大切なことです。

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