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2020年eコマースの傾向と、Shopifyが注目される理由

世の中が不景気になると、人々は外出を控えるようになりますが、自宅で何も消費していない訳ではありません。

例えば、2003年に世界中でSARSが猛威を奮った際は「巣ごもり消費」と呼ばれる業界が躍進しました。通販・宅配・DVDレンタル・ゲーム等です。日本のeコマース業界では、FUTURESHOP(2003)の後、MAKESHOP(2004)とZOZOTOWN(2004)が誕生しました。

2008年のリーマンショック後に大躍進したのはAmazonです。人々が外出を控えた分、eコマースに消費動向が流れた結果、Amazonの売上は増収増益で増えていきます。消費者が外出を控える傾向が強いほど、自宅で楽しめる消費が増えたのが理由と思われます。

2020年は様々な事象から日本でもテレワークが普及することで「巣ごもり消費」が増えると言われています。今、投資家が注目しているのは、eコマース・オンラインゲーム・動画配信・5G通信・テレワーク関連・テイクアウト・デリバリー・テレビ家電等です。

リアルイベントが無くなると代わりにウェブサイト制作が増え、リアル店舗が無くなると代わりにeコマース制作が増えます。ピンチの時は同時にチャンスの時でもあります。2020年はデジタル業界躍進の年になりそうです。

eコマース構築サービスの見極めはサポート

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昨年から消費者庁と経済産業省は、オープンソース型のeコマース「EC-CUBE」の脆弱性を突いたクレジットカード漏洩被害が増加していると注意を呼びかけています。
これはセキュリティの低い古いバージョンを使い続けている企業によく見られる傾向で、サーバーのセキュリティアップデートや、パッケージのアップデートを怠っていたからです。また、EC-CUBEの構築で有名な「アラタナ」は、昨年ZOZOグループ傘下に入り、Yahooに買収され、2020年4月で解散することが決まっています。

こうした脆弱性対策もあり、eコマースのサービス形態はインストール型からクラウドサービス型へのシフトが強まっています。クラウドのメリットは、セキュリティのアップデートが自動で行われることや、サーバーのメンテナンスが不要なことの他、大規模アクセスでも落ちないこと、定期的な機能追加などの柔軟性を併せ持ちます。
サービス提供側も、サブスクリプションで売上が見通せる為、多くのサービスがクラウドへの移行を行っています。

ただ、過当競争の様相も呈しており、サービスの撤退やアップデートが止まっているサービスもあるため、コミュニティを含めて手厚いサポートが行われているサービスを見極めていく必要があります。

Amazonや楽天から自社eコマースへのシフト

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eコマースのプラットフォームが多様化すると共に、小売業界では「D2C(Direct-to-Consumer)」ビジネスが活性化しています。日本の小売業界はまだ卸売が多く、参入は世界と比べてまだ多くはないものの増加傾向にあり、2020年には飛躍的に伸びると予想されてます。消費者としても仲介業者がいなくなることで価格やサービスを享受できるメリットが生まれます。

一方で、Amazonや楽天等のECプラットフォームで購入している消費者はブランドから物を買っている訳ではなく、Amazonや楽天から買っているという意識を持っています。
法外な手数料、リピーターが来ない、メルマガが打てない、値引きの押し付け、送料無料の押し付け等に嫌気がさした企業から先に、自社eコマースに事業をシフトしています。
D2Cビジネスでは顧客ロイヤルティが重要になるため、CRMとオムニチャネルコマースの導入に注力していくことが重要になります。

投資家からも注目を集めるShopify

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Shopifyが日本に参入してからたったの2年ですが、投資家からはアマゾンキラーと呼ばれるほど、その成長率の高さが注目を集めています。

Shopifyは越境ECを主軸とした戦略で、世界175ヶ国以上で使われており、昨年100万社を突破しました。時価総額は約540億ドルと、2015年の上場から5年で約28倍に跳ね上がっています。既にebayの291億ドルを抜き、北米発のネット通販企業ではAmazonに継ぐ2位の座をつけています。

2019年7~9月期の売上高は前年同期比45%増の3億9000万ドル。収益の大半は北米とみられます。

Shopify導入企業の売上高は2018年に前年比59%増と、世界のネット通販平均の伸び率21%の2倍以上になりました。

日本の消費者の傾向

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2019年にShopifyが発表したState of Commerceレポートによると、日本の消費者の傾向は以下の通りです。

 ・リピーターが多い
 ・決済額が最も高い
 ・購入時間が長い

日本では他の国の消費者よりもリピーターが多く、購入点数は少ないにも関わらず、決済額は最も高く、購入時間は長い傾向にあります。
このことから、日本の消費者は慎重に検討して決定したブランドに対して愛着をもち、継続して利用する傾向があります。消費者に愛着を持ってもらうためには、ブランド側はあらゆるタッチポイントにおいて顧客ロイヤリティを高めることが重要な施策と言えます。

企業における売上のEC化率が高まる

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Shopifyの発表によると、2021年には店舗売上が82.5%、eコマース売上が17.5%の割合になると予想されています。現在は実店舗やeコマースの売上が高いですが、Instagramショッピング等のソーシャルコマースも今後伸びていくと言われています。
販売チャネルが多様化している中で、D2Cモデルのブランドやデジタルネイティブ企業が急成長しており、今後ますます企業のec化率は増加していく傾向にあると予想されています。

ヘッドレスコマースで販売チャネルは増加する

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Shopify POSやAPIのアップデートで急速に増えつつある「ヘッドレスコマース」は、eコマースを更に進化させます。

ヘッドレスコマースとは、eコマースの「顔」であるフロントと、それを支えるバックオフィス部分を切り離し、それぞれが運営されている状態をいいます。両者を切り離して独立した形にすることで、一つのバックオフィスで複数のeコマースを支えることが出来るようになります。

eコマース管理者は、商品管理、決済管理、注文管理、顧客管理、配送管理、CRMなどを変えることなく、消費者のタッチポイントにあわせて販売チャネルを増やすこと出来るのです。

Shopifyパートナーのエコシステム

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Shopifyは導入企業のメリットだけでなく、開発を請け負う企業にとっても、可能性に満ちたプラットフォームです。

Shopifyパートナーになると、導入企業への紹介料を毎月受け取れるだけでなく、自社で開発したテーマやアプリをプラットフォームを通じて販売できます。2018年Shopifyからアプリ開発者への支払い実績は総額100億円に及び、2019年には200億円に達すると見込まれてます。

また、Shopifyエキスパートになるとプラットフォームを通じて実績と社名が公開出来るため、開発会社として営業的なメリットを享受することも出来ます。


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Shopifyの日本語カスタマイズ情報が少ない為、noteにまとめています。ブランドサイトやECを作るチームを率いてます。WEB制作25年。Liquid、PHP、JavaScript、MovableType。SIMONEテクニカルディレクター。Essentialsマネージャー