休肝(仮)記念日
最近、吞みすぎているので休肝週間でも作ろうかと思っている。月初の忙しさを紛らわせるために一杯、休日にワインを吞みたくなり一杯、仲のいい同僚と遊んで一杯、映画鑑賞でポテトチップスと一緒に一杯、ほかにも何だかよくわからないけれど軽く一杯飲んでしまっている。
来週は健康診断なのだ。しかも、週明けにあるし、去年も同じことを思っている気がする。健康診断前に、吞みたくなる瞬間が重なるのか、健康診断前だから吞みたくなるのかはわからないけれど毎年、あぁ、節制せねば……、と考えているのだ。考えただけでうまくいけばいいのだけれど、まぁうまくいかない。むしろ吞む機会が増える。私はアルコール依存症なんじゃないか、と考えてしまい、母からは「痛風に気をつけな」と言われてしまった。
確か、父が痛風で苦しんでいた。人のことだと笑っていたけれど、あれになるのはさすがに困る。というか、二十代で痛風は嫌だ。本当に嫌だ。だってあれ、めちゃくちゃ痛そうだし、間接腫れまくりだし、習い事の先生に至っては、お医者から(呑むならば)ハイボールしか吞んではいけない、と言われていた。私は、ハイボールが苦手なのでそんなことになったらお酒が吞めなくなってしまう。どうしようかなぁ、と真剣に考えた。好きなことは何個かあるけれど、そのうちのたった一つでも失うのは恐ろしい。きっと失ったら、屍も同然な状態になってしまう。ホントタイヘン。
だから、休肝週間である。とりあえず、一週間我慢してみる。それで、休日に好きなだけお酒を楽しめばいい。健全だ。健全すぎてめまいがする。年がら年中吞んでしまうと、節度がなくてだらしのない酒吞みだけれど、休日だけ吞む、ということなら節度のある、大人な酒吞みな気がする。酒吞みに大人もなにもないだろうけれどいいのだ。この、高揚感が大切だ。健康診断で何か言われたって、この計画を話せばうまいこと見逃してくれるかもしれない。とりあえず実行は、健康診断がある来週からでいいだろう。今、休肝しています、と言えばいい。明日は、後輩と呑みに行くので始めるには都合が悪い。そのあとは休日だから、これもちょっと都合が悪い。
私の休肝週間のはじまりは三日後から。それまでに、寂しくならないほどたんまり吞んで、身も心も健やかな一週間を過ごしたいと思う。仮の話だけれど……。