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Focus Vol. 11
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Focus Vol. 11

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遅くなりました、、、上半期も終了し、改めてここまでのリリースを振り返るとワクワクするものばかりだったことを実感します。さて、前半戦最終月の6月ですが、この月はUSもかなり盛り上がっていた様子でした。中でもビビッときた作品を早速ご紹介します。

<KAJI's Select>

The Umbrellas - Write It In The Sky
昨年、デビュー・アルバム『The Umbrellas』で一気にギターポップファンの心を鷲掴みにしたUSはサンフランシスコ発の男女4人組バンドThe Umbrellas。約1年ぶりとなる新曲はまたしても胸熱キラキラギターポップ。The Pastels経由のVeronica Fallsにペインズの魔法がかかったような王道のファジーなポップを行くところが実に最高。Slumberlandにはまたしてもやられた、、、

Automatic - Skyscraper
Bauhausのドラマーの娘をメンバーに擁し、名門Stones ThrowとサインしたLAのビッグな3人組Automatic。デビュー作『Signal』以来3年ぶりの新作。70-80年代のレトロフューチャリズムに焦点を当てた今作。一貫してクールでダウナーな姿勢の彼女たちだが、「Venus Hour」や「Teen Beat」に見られるThe Go Go'sやCSSラインのポップでユーモアのあるバンドを彷彿とさせる遊び心が楽しい。どこかシニカルで俯瞰的に世界を見つめる態度に何度も痺れる。

Tony Molina - I Don't Like That He
USはベイエイリアを拠点に活動するパワーポップSSW、Tony Molina。<Summer Shade>と<Run for Cover>からリリースされる新作『In The Fade』からの先行曲。”Run for Coverらしい”、トゥイーでジャングリーな雰囲気が散りばめられた今回の曲。タンバリンでが作り出す温かな大地の感じとカントリーを通過した芳醇なUSフォークが見事に交差。こんなの泣くしかないでしょう、、、1分半と短い曲ながら詰め込んだ内容の厚みには感激。この夏のマストチューン。


<RYODO's Select>

Dry Cleaning - Don't Press Me
昨年のデビューアルバム「New Long Leg」が各所で大絶賛を呼び、イギリスの老舗レコードショップRough Tradeの2021年の年間ベストアルバムにも選出されたイギリスのポストパンクバンド、Dry Cleaning。彼女らがどれほど素晴らしいかはこれを読んでくれている人々に説明は不要だろう。気怠げなスポークンワーズとメロディ。4ADのバンドらしく、1stアルバムから貫き通してきた彼女たちなりの美学が2ndでは爆発すること間違いないだろう。完売必須の7インチ付き”Black Vinyl"は要チェックだ。

Why Bonnie - 90 In November
これは素晴らしい。Fat Possum RecordsからKeeled Scalesに移籍したUSのインディーポップバンド、Why Bonnieが再びUSに旋風を巻き起こす。まるでClairoのような優しい歌声にBig Thiefの美しいバンドサウンドが化学反応を起こしたの如く見事なサウンドでリスナーをたちまちうっとりとさせる。Keeled Scalesからは近年だとLunar VacationやKaty Kirbyなど素晴らしいリリースが続いているが、今回はそれ以上に期待しても良いだろう。個人的にはFat PossumよりもKeeled Scalesの方が色があっていると感じるだけに嬉しいリリース。見逃し厳禁のデビューアルバムは8月19日発売。

Djo- Change
Djo。またの名をジョー・キーリー。またの名をスティーブ。そう、筆者も大好き大人気Netflixオリジナルドラマ、Stranger Thingsに登場するスティーブのソロジェクトだ。普段Freshに取り上げるテイストとは少々異なる曲かもしれないが、どうでもいい。スティーブだから。でも実際に聴いてみると普通に良い曲なのだ。シンセをふんだんに使った80'sの風感じるポップソングで、当時のMTVに流れていそうだし、キャンピングカーに乗りながらホーキンスの森を走る時にかかっていたらなと思うようなテイスト。スティーブ大好き。


<HAYATA's Select>

Sinead O'Brien - Like Culture
アイルランドの詩人でありパフォーマー Sinead O'Brienは、2018年のデビューシングル以来、実験的なロックサウンドと独特な詩の世界観を展開してきた。特にシングル「Taking On Time」はリリース元のSpeedy Wundergroundと抜群の相性を発揮。そんな彼女がリリースしたデビューアルバム『Time Bend and Break The Bower』では、相変わらずポエトリーなボーカルと奇抜なサウンドが光るが、中でも「Like Culture」はずば抜けて異質だ。クラウトロック×ポストパンクでダンサブル、そして攻撃的な一曲。

Drug Store Romeos - Wondrous Place
大人の魅力を増したDrug Store Romeos。今のU Kのバンドシーンとは良い意味で全く違う、耽美なドリームポップを繰り広げる3人組。バンドが2021年にデビューアルバムを出したとき、「この先どんなバンドになるんだろう?」という素朴な疑問があった。ボーカルのSarahを中心にあまりにも美しい世界観が整いすぎているし、違うジャンルの音楽を奏でる姿が想像つかなかった。久しぶりのシングル「Wondrous Place」はそんな個人的な疑問の答えともなる、同ジャンルを極め成長した、大人なドリームポップという印象。

Ugly – I’m Happy You’re Here
今最も楽しみなUKのコーラス6人組Ugly。black midi、Sorry、Sports Teamとの共演や、今年のヨーロッパツアーを成功させるなど着実に勢いを増していて、Black Country, New Road、Broadside HacksなどUKの同世代から影響を受けた音楽性には、今までにない衝撃を生む可能性を秘めている。今作「I’m Happy You’re Here」はバンド史上初めてメンバー全員が作曲を担当し、原点でもあるコーラスに焦点を当てた楽曲。こうした多様なリファレンスと、内省的な側面を併せ持つUglyは間違いなくこれからのシーンで輝くだろう。

衝撃的なデビューアルバムをリリースしたHorsegirlを皮切りにUSの追い上げが本格的に始まったと感じた今月でした。UKだけじゃなく、USであったり日本や世界各国でも様々な素晴らしい音が生まれ続けていることを改めて感じるましたし、それを紹介することが我々のしなくてはいけないことだと思います。

上半期も終わりですが、良質なリリースが多すぎて去年以上にもう満腹かもしれないのが正直な感想。しかしそれは幸せということ。なんとも贅沢な悩みです。

ここでご紹介した楽曲はマンスリープレイリスト「Fresh」にてまとめてまとめて聴くことができます。「新しい音楽を知りたいけど何から聴けばいいかわからない…」なんていうあなた、ぜひ「Fresh」からお試しください。

過去の「Fresh」セレクト楽曲は「Fresh ARCHIVES」プレイリストでチェックできますので、そちらも合わせて聴いてみてください。
Apple Music、Spotifyにて展開中。


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