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ところかまわずナスかじり

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ギャグの宝庫!理不尽の宝庫!何がなんだか・・・の宝庫!
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#短編小説

― 「ところかまわずナスかじり」第262話 世界最高級 ―

 俺のパパはアラブの王様。
 だから俺は生まれた時から大金持ち。
 
 今住んでるのは足立区なんだけど、俺の金の使い方はハンパない。
 俺、500万の爪楊枝持ってます。
 俺ん家の電話機、受話器だけで2000万します。
 そうそう、俺の愛犬、ランクーの首輪、2億します。
 

 だったはずなのに・・・・・。
 ちくしょーうっ!
 油田のバカ野郎ー!
 枯れてんじゃねぇ!

 最後の時、パイプの先か

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― 「ところかまわずナスかじり」第261話 クラクションを鳴らす人の特徴 ―

<特徴1>
 脳細胞間の情報の伝達がうまくいっていない。

<特徴2>
 耳を所持していない。

<特徴3>
 会話は可能だが、何を言っているかは不明。

<特徴4>
 時々、セミを食べている。

<特徴5>
 ‟クラクション”という単語を聞いただけでトロけるような顔をする。

<特徴6>
 鏡に映る自分の姿を敵だと思っている。

<特徴7>
 九九から分からなくなっている。

<特徴8>
 「ト

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― 「ところかまわずナスかじり」第260話 オプション ―

「てめえっ!出る気がなかったんだったら最初から引っ込んでろ!」

という怒鳴り声が、トイレの隣室から聞こえた。

― 「ところかまわずナスかじり」第259話 皮考 ―

 見てくださいよ、この光り具合!
 苦労しましたよ、ここまで磨き上げるのに!
 大体、すぐ劣化が始まりますからね。

 あと、ほら、この傷!
 まるでついさっき出来たばかりのようでしょ?

 あっ!あっ!
 ちょっと待って!
 まだ連れてかないでっ!

 これだけ!
 これだけ見てください!

 ほぅらっ!
 ね?
 これ、うぶ毛ですよ!
 信じられますか?
 僕がこの女を殺して5年が経つんですよ

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― 「ところかまわずナスかじり」第258話 最高裁判所でできること ―

弁護士「裁判長!どうか、被告におむつを履かせてやってください!」

検察「異議あり!裁判長、被告は何も漏らしておりません!」

弁護士「いや、今漏らしてる、漏らしてない、という話ではなくてですね!これから漏らしそう、ということなんです!裁判長、見てください!被告のこの体の震えを!明らかに被告は便意をこらえております!」

検察「意義あり!裁判長、被告の震えは加齢によるものであり、決して便意を覚えて

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― 「ところかまわずナスかじり」第252話 月と6パンツ ―

 失恋したその日、俺は月を見上げた。
 きれいな、きれいな月だった。

 そのきれいな月がだんだん霞んだ。
 タバコの煙が目に入ってしまったようだ。
 涙が出てた。

 人生、か・・・。
 
 俺はもう一度月を見上げた。

 ・・・ん?
 
 あ、あれっ?
 あれぇ?
 あれ・・・パンツだよね?!

 え?
 なんで月面にパンツ落ちてんの?
  

― 「ところかまわずナスかじり」第251話 立ち上がれない勇者 ―

勇者「いや~ん!もう、ヤダー!泥だらけー!信じらんなぁ~い!」

怪人「・・・」

勇者「あっ!ちょっと、あんた、どこ行くのよ!まだ戦い終わってないじゃない!」

怪人「いや、なんか・・・・。もう、いろんな戦いが終わってるような気がして・・・」

― 「ところかまわずナスかじり」第250話 ウォシュレット陰謀説 ―

 内緒やで。
 あれはなぁ、ワシが作ったんや。
 
 ワシ、今はホームレスしとるがな、実はむかし、大会社の社長やってん。
 TOTOってあるやろ?
 あれ、ワシが名付けたんや。

 お前、ゲーム詳しいか?
 ‟ストリートファイト”ってゲームあるやろ?
 ワシ、あれの声優やってたんや。
 ん?
 誰の役?
 そんなもん知らんがな!
 ワシ、言われたこと言ってただけやないかい!
 ‟とーろーけんっ”と

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― 「ところかまわずナスかじり」第249話 付箋の本当の使い方 ―

① 競技での使用

 裸体全部に、隙間なく付箋を貼る。
 一斉にジャンプ。
 全部落ちた人の負け。

② 実用的な使用

 昼寝するとき、両目に貼る。

③ 非現実的な使用

 『一万円から』と言って、居酒屋で店員に渡す。

④ かなり実用的な使用

 ガム代わりに噛む。

⑤ 騙された使用

 付箋を丸めて耳に当てると潮騒の音が聞こえる。

⑥ 基本的な使用

 『はい、付箋』と渡されたらただの

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― 「ところかまわずナスかじり」第227話 イラつ君 ―

 へいへーい!
 ムカつくよぉ!

 今日は一日、雨の心配はありません・・・って朝、言い切ってたじゃない?

 絶対ヘンなことなんかしないから・・・って誓ってたじゃない?

 クマのプーさんみたいなトコが好き・・・ってただのデブ専じゃない?

 お前の顔じゃねぇよ、心に惚れたんだよ!・・・って泣いてたじゃない?

 お金じゃないわ、あなた全てを愛してるの!・・・って、泣いてたじゃない?

 チャー

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― 「ところかまわずナスかじり」第226話 たったの一回 ―

 痴漢、はい、これ一回でアウトですよね?警察に直行でしょう。
 浮気、これも普通は一発でアウトですね。市役所に直行でしょう。

 ところがね!
 僕のこれ!なんでアウトですか?!

 僕はただ、『大富豪である、オマーン国スンワッピング市に住むポ=コチン氏に古事記的な生活をしてもらいたい』って言っただけですよ?
 
 生放送だからなんだっていうんですか!
 僕の何が悪かったんですか!

― 「ところかまわずナスかじり」第225話 ボディーチェック ―

 羽田空港の検査官である野田君の話である。

 ある日、野田君と同僚の女性の間の金属探知機を通った女性に対して探知機の鐘が鳴った。
 何度か繰り返したが、それでも鐘が鳴る。

 その美しい女性客もちょっとムッとしたようだったが、規則なのでしょうがない。その客の同意を得て、野田君の同僚の女性がその女性客のボディチェックをすることになった。

 同僚の女性が女性客の腰の辺りに手を回した時、固い棒状の異

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― 「ところかまわずナスかじり」第224話 金属探知機 ―

 これは僕が、空港の検査官をしている友人である、野田君から直接聞いた話である。

 その日、野田君は通常通り羽田空港で検査業務をしていたそうだ。
 何人もの旅行客が検査を受け、野田君の前を流れていく。
 と、並んでいる旅行客の中に、野田君は異彩な客を見つけた。
 まあ、いわゆる‟オネエ”である。
 年齢は50才くらいだったというから、‟オバサン”であろうか。

 この‟オバサン”が野田君の担当する

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― 「ところかまわずナスかじり」第203話 キャプテン翼の功罪 ―

石崎君「つ、翼くん!あんなにボールは友達だって言ってたじゃないか!」

翼君「ふふふ、石崎君。今の僕の友達は女だよ!正確に言うと、ドンペリをガンガン注文するような女だよ!」