見出し画像

変な人が変なことを気軽にできる社会を作りたい。

 変は新しい。他と違うという点で、変と新しいは同じである。変なことに気づき、それを追求した人が、新しいものを発見し新しい製品やシステムを作り出してきた。カメラ機能付き携帯電話も、女性主人公の少年漫画も、売れているものと違うと、最初は否定された。役に立つかどうか、人気が出るかどうかなんて誰にもわからない。変な考えやこだわりが様々な発明や作品となり、淘汰されながらも、快適さと楽しみを私たちの生活にもたらしている。
 1980年代、大人が漫画を読みゲームをすることは、変と言われていたが、今は違う。国が漫画を海外へアピールし、ゲームをオリンピック種目にするかの議論が起きている。何が仕事になるかもわからない。ラジコン好きがドローン操縦士になり、動画編集好きが動画投稿で生計をたてる。オタクがクリエイターになり、マニアは研究者や開発者になる。変と思われていたことが、仕事となり社会を動かしている。
 変な人が変なことを気軽にできる社会であれば、想像もつかない便利なものや楽しいものがどんどん生まれてくると考えている。このような社会を作りたい。そのためにも、つぎの二つのことをお願いしたい。
 一つ目、変といわれる人は、変であることに自信をもって欲しい。否定され理解されず、孤独でつらいかもしれない。しかし、どんな分野でも絶対に共感してくれる人は存在する。共感者と出合えた時の喜びは最高である。変なことに気づき実行できる能力があることに自身を持って欲しい。変であっても好きなことや得意なことを続けて欲しい。
 二つ目、変が好きではない人は、変な人たちの邪魔をしないで欲しい。生活破綻、犯罪行為、多大な迷惑以外では、変を許容して欲しい。理解できなくても恥ずかしくても、邪魔をしないで欲しい。変な趣味やこだわりのある人たちへの攻撃や否定をしないで欲しい。変が仕事や発明に繋がるかもしれない。もしかしたら、ごみのポイ捨てに興味をもつ子が、他にない環境保護システムを構築するかもしれない。何が仕事になって何が流行るかわからない。変な人の相手をしなくても良い。変な人たちの邪魔だけはしないで欲しい。
 変は、新しいものの源である。快適で楽しい社会のため、「誰ひとり取り残さない」というSDGsの理念のもと、変な人が自信をもって邪魔されず気軽に変なことができる、変な人も取り残さない社会を作りたい。

#未来のためにできること