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【ADHD】まとめ。 vol.1

私が記憶している限り、ADHDの症状が現れ始めたのは小学校入学前後。
忘れ物、なくし物、遅刻、親に渡すプリントを渡さない、などなど。
母親や教師に叱責され続け、これが私の性格なんだと思い込み、自分を責める毎日。
「ADHDかも?」と思始め、メンタルクリニックを受診したのは大学4年生。

10年以上も、無駄にしてしまった。
失った自尊心や自己肯定感を取り戻したい。
いや、そんなものはもともとなかった。

そんな思いで、日々発達障害や精神疾患の勉強をして、こうして発信しています。
せっかく発達障害の認知度も上がり、法律もいくつか施行され、インターネット社会なのだから、自らの困った特性に悩まされている人に届けて、力になりたい。🌈


「私、ADHDかも?」と思い始めてから読んだ本はこんな感じ。

読み尽くした感があるので、医師が読むような分厚い専門書にまで手を出そうとしているところです。笑


まず、発達障害とは

発達障害とは、現在米国精神医学会DSMー5によって定義されているもので、2013年からは「神経発達症」または「神経発達障害」と呼ばれるようになっています。



発達障害には、主に2つの主要な疾患が存在。

①【ASD】(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)

自閉症:周囲への無関心、対人関係における孤立、特有の行動パターン。知的障害を伴うことが多い
アスペルガー症候群:対人関係、コミュニケーションの障害は自閉症と似ているが、知的機能は正常で、かなり高学歴の人も存在

※成人に明ける有病率1%

②【ADHD】(注意欠如・多動症)
∟「多動性」「衝動性」「不注意」が主な症状。日常生活や学業、就業に支障をきたす。

※成人における有病率3〜5%


その他、知的能力障害や言語障害、チック症も発達障害。
公表して、youtubeなどで生き方を発信してる人をよく見ていますが、いつも勇気をもらいます。


「大人の発達障害」という言葉をよく聞きますが、
これは決して大人になってから突然発症するという意味ではなく、
=「幼少期・学生時代はうまい具合にキャラとしてなんとかなるorごめんなさいと言えば許されるけど社会人になってから生きづらさが顕在化して高確率で二次障害を発症する病気」だと私は定義しています。


成人期の発達障害は、
併存する障害が多様であること、小児期の客観的データの取得が困難であること、患者の主観的認識により症状の現れ方にバイアスがかかりやすい、などの理由から診断が困難です。

「ADHDかも?」と思ったらできるだけ早く受診し、発達障害なのかグレーゾーンなのか他の精神疾患なのか把握することをお勧めします。もし、事情により幼少期・学生時代の客観的データがないようであれば、「電気生理学的検査」「神経心理学的検査」「画像検査」といった客観的検査を行なっている病院を受診するといいかもしれないです。私も、担当医に受けたい旨伝えましたが結局なあなあにされました😇



多動性・衝動性・不注意

症状は、この3つ。
私の場合は、①衝動性②不注意③多動性 の順で強く症状が現れていますが、
3つともほぼ同じくらいの度合いな気がする……

もちろん、症状の現れ方は人によって違うので、不注意は全くないが多動性がやばい!など、極端な方も存在します。


多動性
・じっとしていられない
・落ち着きがない
・よくしゃべる
・いつも体の一部をそわそわ動かしている
・頭の中が落ち着かずあれこれ色んなことを考えてしまう


衝動性
・思いつきでいらないものを買う
・欲しいものがあると後先考えず衝動買いする
・目先の「食べたい」「欲しい」が抑えられない
・突然バタバタと掃除など何かをし始める
・他人のしていることに口出しする
・道路に飛び出したり、高いところから飛び降りる
・順番を待つことができない
・内緒話を人に話してしまう
・思いついたことをそのまま口にしてしまう


不注意
・細部を見落としたり、不正確だったりすることが多い
・受けた指示をやり遂げることができない
・会議、会話、読書などに集中し続けることが難しい
・人の話を、聞いているのに聞いていないように見られることが多い
・物事の優先順位がつけられず、締め切りを守れない
・資料や持ち物の整理ができない
・ものをよくなくす
・忘れ物が多い
・すぐに気が散る
・やるべき細かな仕事や作業をよく忘れる
・順序立てることが苦手
・同じことを繰り返すルーティンワークが苦手
・毎日しなくてはならないことを忘れてしまう


ADHDと睡眠障害は表裏一体!


ADHDの患者は睡眠・覚醒リズムに混乱が見られ、睡眠障害(過眠症とかナルコレプシーとか)の合併が多く、主観的にも客観的にも眠気が強いことが報告されています。

夜のブルーライトにも特に敏感。
睡眠時無呼吸症候群の人も多いみたいです。

あとは単純に、睡眠も後回し先送りの対象のため、ベッドに入る時間が常に遅くなりがち。


私も、小学生の時からずっと、
入床から入眠まで2時間、遅刻が確実になる時間まで起きられない、
余裕で20~30時間超ロングスリーパー。
(クライネ・レビン症候群の可能性あり)

それに加えて、準備の段取り悪い&探し物多い&時間の感覚がバグっているので、
毎朝ギリギリバタバタ……遅刻。プラス忘れ物。
これが15年以上続いてます。つらい


日常生活が難しすぎる


・忘れる
∟記憶もすぐになくなるし物も忘れる。
スーパーに行ったものの買うべきものを忘れ、買ったものをレジ横の机に忘れる、みたいな。

・衝動買い
∟後先考えず、貯金も考えず、その時「欲しい!」と思ったら購入してしまう。

・コンビニ出費
∟目の前の「食べたい」「飲みたい」が抑えられないからついコンビニで小さな買い物をしてしまう。

・ATMヘビーユーザー
∟財布の中に現金があると、つい使ってしまう。気づいたら現金なくなってるからしょっちゅうATMでおろす。

・大荷物
∟ギリギリで準備するため要る要らないを判断する時間がない&カバンの中身を毎日いちいち出さない、というのもあるが、「これも必要かも」「使うかも」と思ってまるで一泊旅行のような大荷物で外出することが多い。

・後回し癖
∟宿題課題はもちろん、洗い物・洗濯・入浴などなど全てを後回しにする。そうしてできた時間で何をするというわけではない。ただ、好きなことは他のやらなければならないことを放り出してでも秒で取り掛かれる。(衝動性)


これらは、日常生活で困るADHDの特性のごく一部。
次からは気をつけようと思ってどうにかなるものではないから、やっかいなんです、ADHD 😞



ワーキングメモリ


ワーキングメモリとは、主に前頭葉と呼ばれる人間の脳の働きに依存しています。
前頭葉は、額の後ろの部分にあって、人間の合理的な思考を支えているところ。 
情報を一時的に覚えておきながら、目的に合わせて取り出すところ。

ここが健常者と比べて狭くてすぐにいっぱいになってしまうから、すぐ忘れるし、長話が途中でわからなくなったり、話の趣旨を掴むことができなくなったりします。



脳の黒板」「記憶のお盆」とという比喩がわかりやすい。

結論、「覚えておこう」は無理。ということです!



脳のどんな障害によってADHDが生じるのか


最初は、「実行機能障害」という仮説が立てられました。
実行機能とは、計画立てる→集中して実践→他の刺激に飛びつきたい気持ちを抑える→最後までやり遂げる、というハイレベルな脳の機能です。


次に、実行機能と報酬系という2系の障害であるという「二重経路モデル」の仮説が登場。


しかし、「二重経路モデルほんまかいな説」が出てきて、

実行機能障害と遅延報酬障害に、時間処理という段取りの問題を含めたモデルである「三重経路モデル」が登場。


しかし、「いやいや脳の神経ネットワークの機能障害によるものでは?説」が出てきて、「デフォルト・モード・ネットワーク障害仮説」が登場。これこそが、現在最も有力とされているものです。


デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)とは、何らかの作業をしているときには沈静化しているが安静休息時には活発に活動している脳の領域のこと。
2001年にマーカス・ライチェルが発見したもので、何やらこれがADHDの発症に大きく関わっているらしい。
どういうことかというと、ADHDの人は、DMNの接続を停止して目的の活動に集中する切り替えが困難で、集中できず、他のことを考えてしまったりする。

なるほど確かに、試験とか集中するべき場面でも、全く関係のないことを考えてしまってまともに回答できない、眠ることに集中したくて身体のスイッチは切ったはずなのにあれこれ色んなことを考えてしまって頭の中が騒がしくて全然眠れない、とか、とても心当たりがある。


服薬で何とかなればいいんだけど……



二次障害


「自分は何か違う」という他者への違和感、他者に受け入れられず誤解される経験、努力が足りない、自己責任だと日々投げかけられる言葉。

自分でも気付かないうちに、それは大きなストレスとなり、心を支配してしまう。

蓄積された自己否定感は、劣等感となり、過剰な防御態勢となり、
イライラして怒鳴る、泣く、物に当たる、などの過剰反応を引き起こす。

そうして人間関係を回避するようになり、相談する友人もいない、たった一人で悩み続けるようになる。

抱え込んだ負の感情は、内側に抱え込むと不安障害やうつ病へと発展してしまい、
逆に外側へ向けられると、行為障害や反抗挑戦性障害へと発展する。


私自身、親や友人、教師に否定され続け、自尊心や自己肯定感なんてものはもともとありません。自分を受け入れてくれる人はいないという前提があるのに加えて、自分の悪いところしか浮かばないので、就職活動中はかなり苦労しました……

そして現在絶賛二次障害発症中。



今は、治療の第一歩である“自己理解“のために、
「発達障害であること」「発達障害とともに生きて行くこと」を受け入れることができているし、自分のいいところは認めてあげる気持ちもあります。

昔は、ただただ自分を否定して、イライラして、他人を信じることができず、

その辺のマインドの変化とかも伝えていけたらと思っています。


ADHDまとめ後編はまた更新するのでお楽しみに⛅️


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