見出し画像

「世界の辺境とハードボイルド室町幕府」が非常に示唆に富んでいて面白い!

「世界の辺境とハードボイルド室町幕府」という本を昨日読了しました。私は実用書も平行して読む事が多いのですが、他の本がペンディングになるくらいに吸引力があって面白い本だったので、紹介したいと思います。

世界の辺境とハードボイルド室町時代 (集英社文庫)amzn.to 924円(2020年04月08日 10:02時点 詳しくはこちら) Amazon.co.jpで購入する

Amazonの紹介は以下の通り

現代アフリカのソマリ人と室町時代の日本人はそっくり!時空を超えた両者の奇跡的な符合について、ノンフィクション作家と日本中世史専門の歴史家という、普通は接点を持ち得ない二人が心ゆくまで語り合い生まれた「現代の奇書」。
対談を重ねるごとにスイングする二人の会話。異分野間の交流から生まれた新たな発見も!文庫のための追加対談もボリュームたっぷり。驚きと興奮に満ちた対談本。

ノンフィクション作家である高野さんと、歴史学者である清水さんとの対談本なのですが、冒頭からお二人のグルーブ感が半端なく、話が転がるように進んでいくのがとにかく心地良いです。

本の内容としては、現代のソマリランドと、室町時代の共通性から、様々な歴史的な考察が積み重ねられていき、どの考察も知的好奇心を十二分に満たしてくれ、非常に面白いです。対談本であるので非常の読みやすい事に加え、お二人とも「面白い文章じゃなければ、内容は伝わらない」という主義の方なので、とにかく文章が底抜けに面白いんですよね。

可能なら、この本を読む前に室町時代や応仁の乱の背景や、高野さんの著書である「謎の独立国家ソマリランド」を読んでいると更に面白さは増すと思います。ただ、この本、とにかく脚注が豊富なので、専門用語が分からないということは無いかと思いますし、この本を読んでからソマリランドの本を読んでも十分に面白いと思います。


ちなみに、分かる人には直ぐに分かりますが、この本のタイトルは村上春樹の長編小説である「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」と、同じく村上春樹の旅行記である「辺境・近境」からのオマージュだと思います。

久しぶりに村上春樹の旅行記も読みたくなりました。


ちなみに、高野さんの著書はどれも面白いので読んでみるのをオススメします。清水さんの本は読んだことないので、ちょっと他の著書も読んでみたいなと思いました。

<1000日で1000エントリチャレンジ中>
 226/1000エントリ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?