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大傑作になり損ねた「龍が如く5」

連休中の外出自粛の時間を存分に使って「龍が如く5」をクリアしました。

サブストーリーはラスト1つを除いてクリア。アナザードラマは全てクリアしましたので、ストーリーとしてはほぼすべて堪能したという感じです。ちなみに、クリアまでにかかった時間は70時間くらいですね。

結論から書くと「ゲームとしては大変よく出来てて、とても面白かったけど、最終章のストーリーが纏め切れてないためカタルシスが薄かった。非常にもったいない。」という感じですかね。

前作である「龍が如く4」は4人の主人公が神室町に集う、という形で、神室町自体も地下街やビルの上など作り込みが凄まじかったですね。今作は5人の主人公と5つの地域ということで、神室町の地下やビルの上はなくなりましたが、新たに福岡、札幌、大阪、名古屋が追加になりました。

主人公はこれまでのシリーズ通しての主役である桐生一馬を始め、4で登場した冴島、秋山は再登板しており、桐生一馬の秘蔵っ子である澤村遙と、元プロ野球選手の品田の2人を加えて、全部で5人となっています。個人的には秋山が凄く好きなキャラだったので再登場してくれて嬉しかったです。

あと各主人公にはミニゲームであるアナザードラマが追加されており、舞台に応じて各種ゲームを遊ぶ事になります。タクシードライバーから狩人、アイドル、野球と、ジャンルも多岐にわたっています。どのゲームも適度な難易度で適度な歯ごたえがあり、各ストーリーも作り込まれていて遊んでいて非常に楽しかったです。

また、今回は福岡から物語は始まるのですが、シリーズ始まって以来の大改編として、「道路に車が走る」という要素が追加されました。プレイヤー自身も車を運転する事が出来、シリーズの幅が広がったな、と感じました。

その他、札幌、大阪、名古屋の作り込みも凄まじく、実際に街に行ったかのような疑似体験が出来ますね。このご時世、旅行の代わりと思って遊んでみても良いかも知れません。

ラストはいつもの神室町になるのですが、4と比べても街の作り込みがアップしていますね。作品を重ねる毎に舞台がバージョンアップするのって凄いですし、技術(ハードウェアやソフトウェア)の進歩を感じますね。

加えて、制作者達のある種の執念も強く感じました。神室町がどれだけ綺麗になったのか、を確かめる事も、このシリーズを遊ぶ楽しみになっていますね。街を歩くだけで「おお、神室町に戻ってきた!」と毎回、感動できます。

また、ストーリー全体的には各主人公達が織りなすドラマや謎が謎を呼ぶ展開は非常に良く出来ており、シリーズ全体を通して「細かい矛盾よりも、それを上回るほどの格好良い場面があれば良いだろ?」というストーリー展開は非常に心地良く、最終章まではとても楽しめました。

新主人公である遙や品田の存在感も良かったですし、この2人の話も全体的に面白かったです。ヤクザ物を遊んでいるはずが、アイドルとか野球をやっているギャップが面白かった、というか。

ただ最終章だけは、どうにもいただけない大きな齟齬が3つほどあり、クリアしたときは「あれ?これで終わりなの?」と拍子抜けした次第。どこが気になったのかについては、後日、ネタバレ込みできちんと書きたいと思います。

まぁ、ラストの文句はあるものの、途中までは本当に夢中になって遊んでおり「シリーズ最高傑作キタコレ」とか思っていたのは事実です。また、ラストをまとめ上げられなかったのは納期やら予算の関係もありそうですし、各街を別のチームが作っており、それを最後にまとめるのが工程的に無理だったのかも知れません。

なんにせよ、ラストのストーリーがきちんとまとまっていたら、シリーズ最高傑作になっただろうな、と感じた1作でした。正直、もったいないな、と感じた次第。

ちなみに、シリーズ最高傑作という呼び声が高い0と7は遊んでないので、その2本がオイラの期待を遙かに超えてくれることを今から期待しています。なお0は遊び始めましたが、ゲームシステムが非常に洗練されており、全ての構成要素がゲームシステムと密接に絡まっており、ゲーム全体のバランス感が非常に良いなと感じました。開始して数時間ですが、既に名作の予感がありますね。

ともあれ、龍が如く5はアナザードラマという新機軸や各種マップは非常に効果的であり、シリーズ全体を通したマンネリを打破しようとする細かい工夫(写真撮影や料理等)もあり、ゲームとしての完成度は非常に高いと感じました。

ラストの不完全燃焼さはあるものの、4までシリーズを遊んできた人なら是非、遊んでみるのをオススメする1本ですね。

余談ながら、私がお気に入りの秋山は活躍自体は少なかったですが、最後の展開は非常に良かったですね。あれがラストシーンだったら大満足だったかも知れません(笑)


補足

今年の2月頃に遊んだ龍が如く4の感想は以下の通りです。

ラストの展開は断然4の方が好きだな、と改めて思ったりも。どんな作品を終わらせ方が大切ですよね。ほんと。

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